TES4-輝輪酸紀行

PCゲーム「oblivion」のRP小説とMOD解説感想などなど。

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【プレイ日記72】 会談 【Defense of Bruma #3】


72-01

「それで、あなたは―――ブルーマを危機に晒せというのね」

「オブリビオンの侵攻を止めるにはいち早く王家のアミュレットを取り戻す以外に方法はない」

「それはブレイドの…いえ、皇帝陛下の勅命かしら?」

「婦人、俺を試すのはよせ」



俺は婦人に言った。


「マーティンの言葉が信じられないなら、俺の言葉だと取ってもらっても構わない。
彼が王位継承者かどうかは俺が人を判断するのには関係ない」

「…本当に、それしかないのね」



ブルーマ伯爵婦人はどこか自嘲にも似たため息を吐いた。


「バード。ブルーマに駐屯している連合軍全軍に通達を。
これよりブルーマはグレート・ゲート攻撃の為に打って出ます」






72-02

「婦人っ!?正気ですか?
ブルーマの崩壊というリスクを犯さないで王家のアミュレットを取り戻す方法はまだある筈です!
幾ら皇帝陛下のご命令とは言え彼らの言っている事は狂気の沙汰としか思えませんぞ!」

「お黙り、バード」



まくしたてるバードを、伯爵婦人はぴしゃりと一喝した。


「なら、貴方ならこの苦境をどうやって乗り越えるというのです?」

「それは・・・」

「私とてブルーマの領民を危機に晒すのは耐え難い苦痛だわ。
…でもバード、我々は認めなくてはならない。
マジェラ卿はデイドラ達に勝利する方法を話す最初の人だと。
よろしい。あなたの皇帝陛下にお会いしましょう」







72-03

「貴公、一体どうしてこうなったっ…!」

「文句ならキャモランにいえ。魔法やらゲートやらを絡めて話をややこしくしてんのはアイツだ」

「貴公もよく解っていないというのに良くも殿下をお止めしなかったものだな」



フン、と鼻を鳴らしてバードは嘲る様に笑った。
ひときわブルーマに対する忠誠心が強い分、ブルーマをグレート・ゲートの脅威に晒す事が
気が気でないらしい。

伯爵婦人ですら腹くくったというのにこの男はどこまで真面目なんだか…


「…バードの敬愛する『クヴァッチの英雄』もマーティンの判断を信じています」

「まことか!?」



突然後ろについていたエキドナがそんな事を言った。


「おい、エキドナ…」

「クヴァッチの惨劇を目の当たりにした彼ですら殿下の決断は正しいと判断されたのです。
これ以上の確証はないと思いませんか?」

「ううむ…」



バードはそのまま押し黙ってしまった。






72-04

「…話をややこしくするなよ、エキドナ」

「嘘は言っていません」

「あのなぁ…」

「…私だけでは出来ない事もあります」

「あ?」

「クヴァッチの英雄を心の支えにしている人間は少なくないという事です」

「…あんまかしこまられるのも困るんだよ」



今思えば、マーティンがバードにクヴァッチの英雄である事を伏せるのは
彼なりの俺に対する配慮なんじゃないかと思い始めていた。

肩書きや功績を気にせずに俺に歯に衣着せず物を言うのは
今やブレイドとエキドナ以外ではバードだけになっていた。














***















「…事情はあなたの勇者から伺いました。
奇策なくして、この戦争には勝てないでしょう」

「伯爵婦人、あなたは絶望の中に道を見つける稀有な才能をお持ちのようだ。
死力を尽くしてこの街をお守り致します」







72-05

伯爵婦人とマーティンはブルーマの聖堂で初めて会見した。
堂内には独特な緊張が走ったが、会談は滞りなく進行した。


「それで、首尾の方は?」

「敵の動向の捜査についてはブルーマの魔術師ギルドに協力してもらいました。
彼らによれば、つい先程ブルーマ近郊でゲートが出現する時に発生する独特の
マナのゆらぎが観測されたとの事です」

「早いわね。こちらの動きにミシックドーンも気付いたという事?」

「私が動けば彼らもアクションを起こす事は確信しておりました。
ゲートは明け方にもブルーマを襲撃するためにシロディールに顕現するでしょう」



流石です、と伯爵婦人は微笑んだ。


「失礼ですが、つい最近まで牧師だったとは思えない程の洞察力ですわ。
皇帝家の血のなせる業ですかしら?」

「私はまだ皇帝ではない。そう畏まる必要はありません。
…正直なところ、帝位継承者という立場にもまだ不慣れなのですから」

「すぐに慣れますわ。次代の帝国領は安泰のようですね」

「あなた方あっての帝国だ。元より心配はしておりません」



マーティンの言葉に、伯爵婦人は目を丸くした。


「タムリエルを統べる皇帝陛下のお言葉とは思えませんわ」

「父がどうであったかは存じないが、国は人で出来ている。
諸侯の兵士たちがこうしてブルーマに集まった様に。
私は統治者としては未熟だ。あなた方からは学ぶ事がたくさんあるだろう。
主従関係だけではなく、私には私を心から支えてくれる友人が必要なのです」



伯爵婦人は毒気のないマーティンの言葉に一瞬呆気に取られた後、声を上げて笑った。


「殿下は随分お人柄がよろしいのですね」

「お戯れが過ぎますぞ、伯爵婦人」

「よせ、ジョフリー老」



主を侮辱されたと見てジョフリーは前に出ようとしたが、マーティンがそれを制止した。
「失礼」といいながら伯爵婦人は笑いをこらえながらマーティンに向き直った。


「解りましたわ。あなたが本当に民の為の統治をするというのであれば私も望む所です。
その真意はこの戦いで見せて頂く事にいたしましょう」

「ありがとう、伯爵婦人。できればこれからも貴女とはいい友人でいたいものだ」

「よしなに。無事をお祈りしておりますわ、『陛下』」


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Author:天気輪
天気輪(てん・きりん)

PS3版をプレイ後、
PC新調を機に2009年6月から
TES4 oblivionを開始。

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