TES4-輝輪酸紀行

PCゲーム「oblivion」のRP小説とMOD解説感想などなど。

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【プレイ日記69】 おなじことば 【白馬騎士団 #7】

「…で、白馬騎士団の詰所とやらに着てみた訳だが」





69-01

「…あのハゲ、予算ケチりやがったな…」

「空き家に適度に手を入れた感が拭えませんね」

「以前はブラックウッドの森林警備隊の宿舎だったと聞いた。
南側に移動したから必要なくなったそうだ」

「それならまだ設備にも救いがあるのかな…入ってみようぜ」










「暗いな」

「日当たりは良くないみたいですね」

「待ってろ、今火を付ける…」







69-02

「…酷いな。ブルーマの衛兵の詰所だってもうちょいマシだぞ」


空き家に手を入れた、ではなく本当に空き家だった。
家具はかなり古く、手を入れた様子は無い様だった。
流石に掃除だけはしていたらしく、ホコリが堆積していた何て事だけは無かったが。

やっぱり利用されてただけかもな…と口を開こうとしたが、当のマゾーガはまんざらでもない様子だった。




69-03

「いや、コレ位で丁度いい。伯爵が気を利かせたのだな」

「そうなのか?」

「レヤウィンの家屋は皆だいたいこんなものだ。格式ばっているのはまだ馴染めない。
…それとも、騎士としては不名誉な事だろうか?」

「いや、お前がいいなら構わないけどよ」

「似てるのだ。ラ=ヴィンドラと住んでいた家が丁度こんな感じだった。
私の騎士としての門出には丁度いい。ここから初めて、大きくしていけば良かろう」

「…そうか」

「そうだ」






69-04

そう言って、マゾーガは嬉しそうに笑った。














***
















69-05

「…『騎士の剣は何かを守る為にある』、か…」

「なんだ、急に?」

「いや、あの時のお前の言葉を思い出してな」



夜。
騎士の叙勲を受けたマゾーガの為に俺達はささやかながら祝杯を上げた。


「いい言葉だった」

「よせよ。あん時はカッとなってただけだ。俺の言葉じゃないしな」

「ほう?」

「ブレイドにボーラスって男がいる。そいつの受け売りさ」

「そうなのか。良い騎士なのだろうな」

「伝えとくよ。喜ぶと思うぜ」

「あぁ、よろしく頼む」



何も知らないボーラスが小躍りする姿が目に浮かんだ。
知らぬは仏ばかりなり、とは言ったものだ。





69-06

「…お前は不思議な男だ。ラ=ヴィンドラと似たような事を言う」

「だからあれはボーラスの受け売りだって――」

「…『今お前が守らなきゃいけないものは、それだ』、と」



杯を飲み干して、マゾーガは笑った。


「それは、お前の言葉だろう」

「…あぁ」

「ラ=ヴィンドラに一喝された様な気分だった。お前はさぞかし高貴な生まれの騎士なのだろうな」

「俺は唯の流れ者だ。ブレイドになったのは成り行きだよ」



それに、と俺は付け加えて言った。


「これは俺個人の意見だが…騎士を決めるのは育ちや生まれじゃない」

「なんだ?」







47-09

「何かを守る信念…約束…そんなもんかな」

「成る程…私が友の想いを守る様に、お前にも約束があるのだな」

「そんなとこだ」

「フフ…初めて会った騎士がお前で良かったよ、相棒」

「マジェラの相棒はわたしです」






69-07

「…あん?寝言か?」

「ハッハッハ!どうやらフラれてしまったな」



マゾーガはそう言って豪快に笑った。


「…いや、別に俺達はそんなんじゃねぇよ」

「いや、解るさ。私達もそうだった」

「うん?」

「ひょっとしたらそういう仲にもなれたのかも知れない…が、
私にとってはそれだけの関係にする事を選べない程大切な人だった。
ラ=ヴィンドラといる時間はそれだけで私にとってとても満たされたものだった」

「・・・」

「エキドナを大切にしろ。彼女はお前の背中を守ってくれるのだろう」

「あぁ…まぁ…そうだな」



いつもたどたどしい口調のマゾーガが妙に大人びた事を言うので、
俺は何となく気恥ずかしくなって言葉を濁した。


「フフ」

「なんだ、笑ってるのかマゾーガ」

「言ったろう。お前はラ=ヴィンドラの様だ。酒を酌み交わしているだけでも気分がいい」

「・・・」

「いや、こんな事を言ってはエキドナに怒られてしまうな」

「だからそんなんじゃねぇって」



余程面白い顔をしてたのか、マゾーガはもう一度豪快に笑った。


「あぁ、良い夜だ。こんなにいい気持ちになれたのは、久しぶりだ。
お前に騎士として送るべき最大限の感謝の言葉をまだ知らないのが口惜しい」

「マゾーガ…」

「私が剣を振るう事にどんな意味があるのか、それが認められる事がどれだけの喜びか、
騎士というものが私はやっと理解できた様だ。
―――私はようやく、成りたいものに成れた気がするよ」















***
















69-08

「マゾーガ」

「何だ?」

「稽古の後とはいえ、服くらい着なさい。貴方は女の子なのですから」

「家でくらい好きにさせてくれ。私はお前より多く動いてるのだ」

「それは貴方の動きに無駄が多いからです」

「む…」

「とはいえマゾーガも大分上達しましたね。私もうかうかしてられない様だ」

「よしてくれ。まだまだ心も身体もお前には適わない」

「貴方は強い子だ。きっと私より良い使い手になる筈ですよ」

「それは、私の過去も洗い流せるだろうか」

「…マゾーガ?」






69-09

「ラ=ヴィンドラに鍛えられて私は強くなった。まともな人間の生き方も教わった。
…だがそれだけで本当にいいのか?過去を清算せずにこんなに幸せで、いいのか…?」

「過去は無かった事には出来ないのですよ、マゾーガ。それは貴方が思い悩む限りつきまとう事だ」

「!!」







69-10

「…だが、過去の過ちを償う事は出来なくても、未来を正しく生きる事は出来る。
忘れないで欲しい、マゾーガ。
私が貴方に剣を教えるのは貴方を強くする為ではなく、貴方に剣の振り方を教える為です」

「型の練習なら毎日やってる。素振りも欠かせた事はない」

「私が言っているのは剣の扱い方ではなく使い方です。
剣は簡単に人の命を奪います。そして人の命で重くなる。
今あなたが自分を責め悩んでいる様にね」

「・・・」

「ですが、力ある者はどうしても剣を抜かなければならない時がある。
何かを守る為、あるいは何かを救う為…抜いた剣に『誇り』があるのなら
それは剣の重みを変えます。
―――そこには、人の命を奪う覚悟と決意がありますから」

「決意」

「私が貴方に学んで欲しいのはそれです、マゾーガ。
貴方がすべき事は過去に振るった剣の重さに押し潰される事ではない。
己が身に着けた術を、これから何の為に振るうかです」

「そうしたら、私は償えるか?」

「奪った命は戻らない。でも、これからそれがどういう意味なのかは考える事は出来る。
正しき怒りを持ち、何の為に剣を持つのかを考えなさい、マゾーガ。
所詮は人殺し稼業かもしれない。でも、そこにも正義はあるのです。
…これは剣士崩れの私の戯言かもしれませんがね」






69-11

「…ラ=ヴィンドラみたいに、なれるかな?」

「はい?」

「ラ=ヴィンドラは私を救ってくれた。お前は本物の騎士だ。
おとぎ話の様にどうしようもない私を助けてくれた。
私もラ=ヴィンドラの様な騎士になりたい」

「騎士ほど偉くはないのですが…まぁその話はまた今度しましょうか
貴方はまだ力の使い方を知らないだけで、まだ若い。
研鑽と共用を積めば、私以上の使い手になりますよ。
騎士にだってなれる筈です」







69-12

「本当か!?」

「こら、はしたないですよ」

「本当か!?」

「…ええ、本当ですとも。
貴方はあの黒い森ではなく陽の当たる世界にいるべき人だ。
そして貴方はそこへ辿り着ける人だ。
私は、そうあって欲しいと想っていますよ」






69-13

「あぁ!」













~白馬の騎士団編・完~

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  1. 2009/08/26(水) 11:37:21|
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天気輪

Author:天気輪
天気輪(てん・きりん)

PS3版をプレイ後、
PC新調を機に2009年6月から
TES4 oblivionを開始。

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