TES4-輝輪酸紀行

PCゲーム「oblivion」のRP小説とMOD解説感想などなど。

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【プレイ日記66】 ラ=ヴィンドラ 【白馬騎士団 #4】


66-01

「着いたぞ」


先導していたマゾーガがいきなり立ち止まり、俺達に振り返って言った。


「連中は取り分を分け合う為に朝方この近くの遺跡に集まる。奴らの隠れ家だ。
今日はこの辺りで野営するぞ。適当な場所を探そう」



言うなり、マゾーガはまた正面に向き直ってズカズカと森の中へ入っていった。


「おい、待てよ」


慌てて俺達も彼女の後を追う。
相変わらずマゾーガはマイペースだった。


…が、心なしか彼女はいつも以上に口数が少なく、その背中はいつもより硬く見えた。



66-02


「私はマゾーガが騎士になる条件を取り決めた。
彼女には黒弓団を退治してもらう」

「黒弓団?」

「ブラック・ブルーゴという男が率いる山賊団だ。
奴とその一味はいつも黒い弓を使っているので黒弓団と呼ばれている。
我が領地を好き勝手に荒らし回っている無法者の集団だよ」

「なんで今更山賊退治なんだ?オブリゲート破壊の件でマゾーガの実力は十分解ってるだろう?」

「力が強いだけでは騎士たり得ない。
…彼女は以前、黒弓団と通じていた事があった様だ」

「!?」

「彼女の活躍は英雄的ですらあった。だが、その一点がある限り我々は彼女を信用する事はできないな」

「あのマゾーガが…?何かの間違いだろう?」

「それを証明するのは彼女だ。
ブルーゴを倒し、彼女の正義を証明してもらおう。
これはマゾーガ…卿にとっても禊ぎの機会だと思ってもらいたいな」















***













66-03

「…マジェラ。聞いてるか?」

「え?なんだ?」

「大丈夫か?お前はもう少し緊張感のある男だと思っていたが」

「いや、すまん。少し考え事をしていたんだ」



夜。
マゾーガが俺を咎めたのは、休憩中とはいえ野外で気を抜いていたからだ。
ブラックウッドの森は深く、野生の動物も多い。
かといって常に気を張り詰めているのも疲れて逆効果だが、無防備になるのも良くない。


「…まぁいい。あれ程の得物を褒美に授かるほどの旅だ。疲れがたまっているのだろう」


珍しくマゾーガが優しい言葉を口にしたのは、『北風』をお披露目したせいもあるだろう。
優れた武器を所持している事に敬意を示す辺り、彼女は根っからの戦士だった。


「刀身に付与された魔力もさることながら、刃自体の作りも息を呑むほど美しかった。
私もいつかあれ程の業物を手に入れたいものだ」



普段は雑なシロディール語で話すマゾーガが、武器の事になると妙に
ボキャブラリが増えるのが可笑しくて俺は少し苦笑した。


「マゾーガ…卿ならいつか手に入れられるさ。アンタの剣の腕は確かだ」

「マゾーガ、でいいぞ、相棒。私達は志を同じくする者だからな」



野営の間、マゾーガがレヤウィンの外の状況を知りたがったため、もっぱら俺達の今までの
旅の話が話題の中心となった。

その中で、俺がブレイドの騎士である事を明かすと、マゾーガは畏まって俺に
今までの非礼を詫びる、と謝ってきた。


「帝国からの正式な叙勲である分、本来はマジェラ卿の方が格上とみるべきか」

「卿はよしてくれ。堅苦しいし、マゾーガもあんまり難しい言葉遣いは苦手だろ?」

「すまんな…やはりお前は最高の相棒だ」



そう言ってマゾーガは豪快に笑った。


「騎士か…やはり騎士は主を得てこそ、華なのだろうな」

「アンタにはラ=ヴィンドラがいるだろ…立派な主君持ちだ」

「勿論、ラ=ヴィンドラは終生尊敬すべき友であり心の師だ。片時も忘れはしまい。
…だが、私は今の世のため人の為にこそ働きたいと願っている。
親友を目の前で殺された時、私は正しき騎士となり、全ての悪を正すと誓ったのだ」



焚き火に照り返しに浮かぶマゾーガの緑色の表情には、確固たる決意の意志があった。


「…騎士のことなど何も解らない。だが学んでみせる。
今回の件は私が正しく騎士となる機会をカロ伯爵が与えてくださったのだと信じよう」

「マゾーガ…俺は信じられないんだが」



少し躊躇っていたが、俺は思い切ってマゾーガに聞いてみる事にした。


「その…過去に、ブラック・ブルーゴの仲間だったって話は本当か?
『正義』と『誇り』を大事にしてきたアンタが」

「…お前の言葉が優しくて嬉しい。だが、お前は伯爵から聞いたのだったな」



少し表情を緩めた後、マゾーガにしては珍しく自嘲する様に暗く笑った。


「本当の事だ。騎士の誓いを立てる前…まだラ=ヴィンドラと出会う前の事だ。
私が当時ゴロツキまがいの生活をしていたのは話したな?」

「・・・あぁ」

「あの頃の私は不当な差別に耐えかねて村を飛び出した。
だが当時の私はまだ唯の小娘に過ぎなかった。食うアテがなかったのだ」






66-04

「私が唯一頼れたものは、オークとして生まれ持った頑強さと腕っぷしだけだった。
荒れていた事もあったろう。私は生き残るためなら他者を殺す事も厭わなかった」






66-05

「私が野盗になるのは時間の問題だった。
ブルーゴとはその時に出会った。
奴は私が奴らの傘下に降る代わりに互いに取り分を分け合う事を約束した。
天外孤独で生きる為に手段を選ばなくなっていた私は、
ブルーゴの取引に何の迷いもなく応じてしまったのだ」







66-06

「…なぁ、ちょっといいか?ツッコミたいんだが」

「何だ?」

「今のイメージ画像は一体誰なんだ?」

「何の話ですか?」

「私のログには何もないな。
本当の騎士は、同志の時間を無駄にさせる様な行動は慎むべきだぞ、相棒」

「…」

「ブルーゴとつるむ事で私の生活は楽になった。だが同時に私は更に悪に手を染めていった。
力任せに弱き者から搾取する事に慣れ、暴力と快楽に堕落し獣のように振舞っていた私を
打ちのめしてくれたのがラ=ヴィンドラだったのだ」







66-07

「ラ=ヴィンドラは我こそが最強と驕りたかぶっていた私を完膚なきまでに叩きのめした。
そして『お前には天賦があるが、力の使い道を誤っている』と私に手を差し伸べてくれたのだ。
…稲妻に打たれた様な衝撃だった。それまで私は一度となく人に誉められた事はなかったのだから」






66-08

「オークは恩人への礼を忘れない。
私はオークの中でも劣悪なはねっ返りだったが、
問答無用で襲い掛かってきた私をラ=ヴィンドラは許し、剣士としての才まで見出してくれた。
私はその時はじめて失っていたオークとしての誇りを取り戻す事が出来たのだ。

私はブルーゴと縁を切り、ラ=ヴィンドラへ師事を請うた。
ラ=ヴィンドラは笑って『誰かの師と成るほど達観してはいないが、友を迎え入れる事は出来る』と
私を傍へ置くことを許してくれた」

「お前がラ=ヴィンドラを友と呼ぶのはそのためか」

「私にとっては師であり、父であり、母であった。が、ラ=ヴィンドラは友と呼んだ。
私は友と呼ばれるに相応しい人間になれる様努力したし、色んな事を学んだ。

…その後はお前も知る通りだ。
ラ=ヴィンドラはふとした油断から風使いのモーガンスに殺され、
私は最愛の友の為に騎士となることを誓った」



そこでマゾーガは一旦、言葉を切った。

ラ=ヴィンドラが殺された時の事を思い出したのだろうか。
マゾーガの表情から様々な感情が彼女の胸中で渦巻いている様に見えた。


「…私はブラックウッドの獣であった自身の過去と決別しなければならない。
私が生きている限り、正しく人である事を教え説いたラ=ヴィンドラの意志を
オークのマゾーガは世に示し続けなければならないのだ。
それこそがラ=ヴィンドラの望んでいたことであるし、あの偉大な親友が世に残した功績となるだろう」






66-03

深い意志と決意。
そう言ったマゾーガの瞳は、マーティンが俺を口説いた時の目とどこか似ていた。














●注釈



●ラ=ヴィンドラについて

本編に登場しない彼(女)に対する、あくまで私個人の創作・見解です。

騎士階級にオークがいないこの世界で何故マゾーガが騎士にこだわるのか。
盗賊団ともつるんでいた過去のあるマゾーガの経歴を思うに、親友ラ=ヴィンドラの
影響があったんじゃないかという解釈なのですが。

人気者だけど過去については謎が多いですね、彼女。



今回使用MOD?

●若い頃のマゾーガ?

某所の記事に触発されてテクスチャを色々いじくってた最中に出来上がった副産物。
今回初めてCSを使った種族の自作に挑戦してみました。
と言っても他のModderの方の既存の製作物を組み合わせただけなのですが…。

ベースはMBPのアイスエルフで、こちらにCD Half Orcsという種族MODの
テクスチャと耳メッシュを差し替えたものです。
既存のOrcのテクスチャだと眉間から鼻にかけてのシワの寄り方がかなりキツかったので
こちらのテクスチャを使わせて頂きました。

66-09

顔はほとんどデフォルトからいじくってません。Renheadはやっぱ凄いなぁ。

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テーマ:Oblivion - ジャンル:ゲーム

  1. 2009/08/24(月) 05:06:34|
  2. RP小説-メインクエ篇
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天気輪(てん・きりん)

PS3版をプレイ後、
PC新調を機に2009年6月から
TES4 oblivionを開始。

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