TES4-輝輪酸紀行

PCゲーム「oblivion」のRP小説とMOD解説感想などなど。

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【プレイ日記62】 そして歌は空へと響く 【Miscarcand #8】

「マジェラ」

「・・・」

「マジェラ?」

「お、いつ戻ったんだエキドナ」

「今です。寝てたのですか?」

「いや、少し考え事を…な」








62-01

「少し緩んでるんじゃないですか」

「…お前の『条件付け』とやらは何処にかかってるのか知りたいよ」

「何か?」

「首尾はどうだったんだって聞いたんだ」

「特に仕掛けらしい物は見付かりませんでした。後はこの台座を調べるだけです」

「そうか。頼む」



エキドナはてきぱきといつもの調子で台座を調べ始めた。


…あれから5年。


遺跡からエキドナを連れ出した俺は、そのまま何処かへ彼女を預けるつもりでいたが、
エキドナが頑として聞かず、結局俺の稼業へそのまま付き合わせる事になった。

思えば、仕官する事を意識し始めたのもあの頃だったかもしれない。

あの魔術師に同情した訳ではないが、アレを読んでしまった以上、
無視する事も出来なかった。


…関わっちまった以上、仕方ねぇ。性分だった。


結局その性格が災いして、道中巡り合う事になる幾つものトラブルに
こいつも巻き込む事になり、無茶をさせる事も多かった。







62-02

「…なぁ、エキドナ」

「なんですか」

「お前、今幸せか?」

「空気読んで下さい」

「サーセン」



確かに、今する話じゃなかったが。
が、律儀なのか気まぐれなのか、ちゃんと答えるのがエキドナだった。


「難しい質問ですね。今は世界の危機なので幸せな人はあまりいないと思いますが」

「お前の主観でいい」

「…あまり平穏な旅とは言えませんでしたね。マジェラはトラブルに好かれる体質の様ですし」

「うるせえ」

「でも」



「罠は問題なさそうです」と言いながら、エキドナは立ち上がった。


「マジェラにつけて頂いた姓は気に入っています。
スカイアイ。空を見る者。何故か懐かしい感じがしました」」



その言葉に、少しドキリとする。
魔術師の言う通り、他のMPCの記憶が残ってるのだろうか。


「何となく、つけてみただけだ」

「…でも、それも変ですね」

「何が?」

「マジェラには姓が無いのに、従者の私にはあるなんて」

「俺は…名前しか憶えてなかったからな」

「いつか思い出せると良いですね」

「別に無くても困らねえよ。困った時は俺もスカイアイにするさ」

「婿養子ですか」

「バカ。調子に乗んな」



何が面白かったのか、エキドナはクスリと少しだけ笑った。


「…またなんかくだらねえ事考えてるだろう」

「いえ、婿養子で肩身の狭いマジェラなんか想像してませんよ」

「このくされ従者が」

「…そうですね、幸せかもしれません」

















62-03

唐突に、エキドナは俺をじっと見た。

「…あの日、初めて世界を見た時、その広さに少し面食らいました。
刷り込みで得た知識と実物はまったく違いましたから」

「まぁ、お前の知識って、4000年以上前に入れられたもんだしな」

「貴方と行動を共にして、何て無謀な人間なんだろうと思った事もありましたが…」

「悪かったな」

「こうして、笑う事が出来る日もたくさんありました」





――あまり人間臭くなられるとやり辛くなるのでこちらも困るのだが。
   それ位、彼女の笑顔は魅力的だった。



魔術師の言葉が一瞬、頭をよぎった。














62-04

「エキドナ…」














62-05















62-06














62-07


「のぉおおおおっ!?」






62-08

「囲まれてるじゃねーか!罠は無いんじゃなかったのかよ!」

「どうやら解除に失敗していた様です。失礼しました」

「お前なぁ…」

「MPCにも出来ない事はあります」







62-09

「へっ…俺に出来ない事をするとは言ったもんだぜ」

「勿論、マジェラに出来ない事は私の仕事です」

「是非とも汚名挽回してもらいたいね」

「汚名は挽回ではなく返上するものですよ」

「やかましい」







62-10

「…で、どう返上してくれるのかな?」

「背中を守ります」

「確かに俺には出来ないな!上等だ相棒」

「当然です」

「行くぜ!」















***















62-11

「やっと外に出られたぜ…ん、どうした?」

「…そら、は何処ですか?」

「空?上だよ上。お前の目に見えてるモン全部だ」

「・・・」

「…珍しいのか?」

「目覚めたばかりです。珍しいのは何もかも…
でも、何ででしょう、すごく懐かしいような、憧れていたような…」






62-12

そう言った後、少女はじっと空を見詰めていたので、
俺はそのまま好きにさせる事にした。



―――空すら見上げる事無く死んだ彼女の命と、エキドナは繋がっている。
    何故なら、彼女の身体を作っている物は多くのMPC達が散らした命で出来ているのだから。



「…エゲツねー事してきた奴の癖に、随分ロマンチストじゃねーか…」


そんな事をぼんやりと考えてると、後ろから歌を口ずさむ声が聞こえてきた。


「…お前も歌うのか」

「誰かも歌ってたのですか?」

「いや・・・何の歌だ?」

「解りません…何故か口をついて出てきました」

「そうか」






62-13



もういちど


あのときの


ふたりにもどれたなら


まよわずにきみのこと


だきしめ


はなさない




…こいつには、過去犠牲になったMPCのデータの他に、何が入ってるんだろう。

そんな事にぼんやり思いをはせながら俺はこの時、
何もかもやり尽くしてからやっと反省したあの魔術師の
願い事を少しは叶えてやってもいいかな、

なんて考え始めていた。



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テーマ:Oblivion - ジャンル:ゲーム

  1. 2009/08/14(金) 00:50:32|
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天気輪(てん・きりん)

PS3版をプレイ後、
PC新調を機に2009年6月から
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