TES4-輝輪酸紀行

PCゲーム「oblivion」のRP小説とMOD解説感想などなど。

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【プレイ日記48】はじまりの解放者【oblivion】

48-01


「援軍?ここに来たなら外のゲートは見ただろう?
ブレイドだか何か知らないが、精鋭部隊だってんならお前らだけでやってくれ」

「ゲートを閉めればいいだろう」

「閉める?バカを言うな。あんな訳の解らない場所にウチの兵隊を送ったら何があるか解ったもんじゃない。
とにかくブラヴィルは城壁に立てこもってあの門をやりすごす。
ブルーマに送る余分な兵隊なんか―――」

「またこのパターンかよ。仕方ねぇな…」

「は?」

「何でもない。閉めてくればいいんだな?」



48-02


「・・・はぁ」

「どうしました、マジェラ」

「いや、英雄は辛いやね、って思ってな」



当初ブルーマへの援軍を要請するための街から街への旅は、いつのまにやら
各地のゲート破壊の旅へと変わりつつあった。

地方では未だオブリビオン・ゲートという未知の存在に成す術が見つけられず、
ブルーマに兵など送る余裕がないというのが各地の領主の言い分だった。

やむなく俺達は街近辺のゲートを破壊する事で人間でも立ち向かえる事を証明し、
ゲートの閉じ方を説く代わりにブルーマへの派兵を約束させる、という日々を繰り返していた。


「…それにしても」


本日2回目のため息。
地元の支援を借りれない状況の中、強行軍でゲート破壊という旅路は流石にハードだった。

幾ら慣れてきたと言っても、オブリビオンのドレモア達を相手にするのは骨が折れる。
彼らは生まれつきの戦士であり、魔法にも長けている。そしてあの地獄の様な過酷な環境。

どこの領主もゲートに対して腰が引けているのが更にストレスに拍車をかけた。
フラーファルウィルみたいな特攻小僧ばかりでも困るのだが、自分で何とかしようとしている分、
まだ彼らの方がマシと言える。

未知の敵に対して慎重になっているならまだ解るが、今日のブラヴィル伯は最低だった。
街に閉じこもってやり過ごす?
誰かが何とかしてくれるとでも思っていたのだろうか。

…いや、正に今俺が何とかしようとしている訳だが。





48-03

「…本当に、どいつもこいつも」

「はい?」

「いや、何でもない」



クソッタレばかりだ、と言いかけて、俺は口をつぐんだ。
一瞬、そこまでして連中を助ける価値があるのか、という考えが頭に浮かんだからだ。


彼らは未知の恐怖にただ怯えるばかりで立ち向かう方法すら考える事が出来ない。
今、オブリビオンゲートと、ミシックドーンと戦っている連中と比べたら雲泥の腰抜け連中だ。

助ける価値があるのか?
言うまでもない。そんな事は。
考える余地すらない筈だ。
















18-05

そんな事、どうだって良かった筈だ。
あの時感じたやり場のない怒りの前では。


奴らを助けてやる価値があるのか?
…どうだって良かった筈だ、そんなもん。
ただ、まぁ、何というか、いいように利用されてる気もするが、それはそれで―――


「…仕方ねぇな」

「はい?」

「いや、俺がさ。」



それに―――





47-09

「…俺だけが頑張ってる訳じゃないのよねっと」


あの日、俺と同じ日を共有した友。

いつも穏やかに俺達を迎えてくれる彼の胸にも、あの時の怒りが眠っているなら。
過酷な運命に放り込まれつつも、俺を呪うことすらせずただひたむきに前へ進もうとする
彼の使命感があの日に起因しているなら―――

誰かの剣になる、というのはこういう事かも知れない。


「…エキドナ」

「はい」

「シロディールで初めてともだちが出来た」

「はい」

「…結構めんどくせえもんだな、友達って」

「マジェラは友達いませんからね」

「おま」

「大事になさって下さい」

「…仕方ねぇな」







48-04

「熱血は苦手なんだがな…」

「私も彼らは好きになれません」

「そりゃ良かった。流石に連中とまで仲良くなれる自信はねーや」














***















48-05

数時間後―――






48-06

「お、逃げずに待ってたな。偉い偉い」

「お疲れ様です、マボダラ」

「マボダラって何だよ」

「マボレル修道院長のまだら馬だから、マボダラです」

「…まぁいいか」



俺達はブラヴィルのゲートを破壊した。
最近ではオブリビオンから帰ってきた時、こうして馬…マボダラに語りかけるのが日課になっていた。

あの地獄の後でコイツのとぼけた顔を見ると元の世界に帰ってきた実感が増すというか。

あのおぞましい世界で常時張り詰めたままになるのはMPCでも一緒らしい。
エキドナも心なしか、この瞬間だけはあの世界から解放されて一気に気が緩むのか、
いつもよりも饒舌になる様だった。


破壊神、メエルーン・デイゴンの作り出すオブリビオン界。
それは、あのむせ返る様な熱気とどこまでも殺伐すぎる風景。

バード達が言うには、その混沌とした空気は吐き気すら催すという。
俺は生まれつきの体質からか、そこまで身体に異変を来たした事はないが、
それでもあそこには長居したいと思わない。
どれだけ戦場に慣れても、あちこちに死体が転がってる世界で常に平常でいられる程
俺も麻痺してはいない。


ミシックドーンの連中は、本気であんな趣味の神様をシロディールに降ろしたいんだろうか。
…平和的な解決は有り得そうにないな。感性が違いすぎる。

現世の感触を確かめたくて、俺はシロディールの空気を深く吸った。






48-07

「…もう日が暮れるのか。あっちにいると時間の感覚が狂うな」

「ブラヴィルも無事な様ですね」

「早速あのクソ伯爵にかけあってくるか」

「謁見時間が終わってなければいいですか」

「門が破壊されたとなりゃ、嫌でも向こうから駆けつけてくるさ。行こうぜ」














***















48-08

「ジョフリー老、友の首尾はどうなってるかね?」

「当初の予定より手間取ってますが、順調に旅を続けている様です。
報告によれば各地の領主が手こずっているオブリビオン・ゲートを潰して回っているとか」

「街の障害の排除と引き換えに援軍を取り付けてるのか。ははは、いかにも友らしい」

「確かに手間が省けますがヒヤヒヤしますわい…奴もブレイドの重要な戦力だという自覚をして貰わなければ」

「いや、それでこそ友だと、私は思うよ」

「しかし―――」

「実を言うとだね、老。最初こそ私は自分の運命は過酷だと思えてたが、少しワクワクもしてるのだ。
神話の魔神たちと戦う英雄の物語。その登場人物になれるとは思いもしなかった」

「お言葉ですが、殿下。その物語の主役は貴方ですぞ」

「いずれはそうなるかも知れない…が、私にとっての主役は彼だ。
己の愚かさを悔い、神職として神に救いを求めた私だったが…
彼は神以上に信じるに値する存在だ。
おっと、アカトシュの寺院でこんな事を言うのは不敬かな」

「殿下…」

「私は信じるよ。彼を通して人間の力を。自分の力をね。
そしてこんな伝説が生まれるのさ。

―――はじまりの解放者、Hero of Kvatchの英雄譚がね」












48-09














注釈



●ブラヴィル伯爵

セリフはほぼ創作ですが、言ってる事は大体同じ。口調もよその伯爵と比べるとぞんざいです。
ローディング画面での解説によれば昔は立派な剣士だったけど最近は酔いどれとの事なので
実際大した人物ではない模様。
で、このおっさんが統治してるのが


●ブラヴィルの街

せっかくHDRにしたのでバードショットで町並みを撮影してみました。
こうしてみると街の作りこみが凄いのが解ります。

ただ、この街、シロディール中で一番治安が悪いらしいとか。
あの伯爵にこの街ありきという感じでしょうか。


●プレイヤーとマーティンとクヴァッチ

後に「クヴァッチの惨劇」と呼ばれるあの事件に居合わせた二人。
オブリビオン・クライシスの渦中に否応なく巻き込まれる事になったマーティンにとって、
あの恐怖を共有してなおプレイヤーが共に戦う事を決意するからこそ、マーティンは
プレイヤーの事を「友」と呼ぶのかなという解釈。

非日常的体験を共有したからこその連帯感というか、義務でもないのにこれからも
一緒に戦ってくれるのかという心強さをマーティンは感じてるんじゃないかと思うのですが。


●シロディールの景色

HDR導入以来、改めてキレイだよなーと思う様になりました。
物質まみれの世界に慣れすぎて住んでみるかと言われると迷いますが(笑)
やっぱりファンタジーの世界はいいなぁと思います。
ブログで使わないのに良い景色を見つけるとPrintScreenを押してしまう事もしばしば。


●Hero of Kvatch

和訳は「クヴァッチの英雄」。
神話の世界の住人達に単身で立ち向かい、門を閉じたからこその称号。
単純に「勇者」とかで片付けないこの持って回った言い回しが個人的に好きです。
メインクエストは本当にベタベタな位王道なヒロイックファンタジーですがそれがいい。

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テーマ:Oblivion - ジャンル:ゲーム

  1. 2009/07/30(木) 01:14:58|
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天気輪

Author:天気輪
天気輪(てん・きりん)

PS3版をプレイ後、
PC新調を機に2009年6月から
TES4 oblivionを開始。

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