TES4-輝輪酸紀行

PCゲーム「oblivion」のRP小説とMOD解説感想などなど。

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【プレイ日記42】 ホーム 【聳え立つ谷 #5】






42-01


「これを手に出来るとは思わなかったわ…想像していたよりもずっときれい。
あなたには何か報いなければなりませんね」



伯爵婦人はドラゴニアン・マッドストーンを何度もさすりながら、満悦の表情で俺に語りかけた。


「既にトルガンが報酬を用意している様ですが、私からもお礼をさせて下さい。
何か欲しいものはありますか?」

「…じゃあ、ひとつだけ、お願いがあります」

「何かしら?」

「そのマッドストーンを…伯爵婦人の単なるコレクションとしてではなく、ブルーマの国宝として
厳重に保管してくれ…いただきたい」



意外な申し出に、伯爵婦人は呆気に取られた顔をした。
後ろでバードが「えっ?」と小さく呟く声が聞こえた。

…一応、努力するとは言ったからな。ハズしても怒るなよ、バード。










「…不思議な提案をなさいますのね。何か理由があるのかしら」

「ご存知の通り、その宝石は古代アカヴィリ軍の砦跡から手に入れた物だ…です。
そこで俺達は、今も砦を守り続けていたアカヴィリの騎士達に出会いました」



俺は伯爵婦人に、ことの一部始終を話した。
劣勢を強いられていたアカヴィリ軍が愚直に命令に従い、砦を死守していたこと。
伝令が帰るまで折れることなく戦い続けていたこと。
死してなお、彼らがアカヴィリの志に忠実であったこと。


「…その宝石は、彼らが守り続けたあの砦の奥に、隠す様に置かれていました。
彼らにとって何か意味のある、大事なものだったのではないかと俺は思います」

「アカヴィリを源流にするブレイドとして、そこに彼らに通じるものがあったのかしら?
だけど彼らは元はといえばシロディールの侵略者ですのよ」

「私からもお願い致します、伯爵婦人」



バードが一歩前に進み出て、口を開いた。


「過去の経緯はどうあれ、彼らは先帝レーマン帝すら認めた生粋の武人たちです。
私も同じ騎士として、死してなお忠を尽くす彼らに敵ながら感銘を受けました。
アカヴィリの英霊たちの志が詰まったその石、彼らへの弔いとして丁重に保管
するべきだと存じ上げます」



伯爵婦人はしばらく俺達二人を見て黙っていたが、
ややあってどこか寂しそうな目で微笑んだ。


「…あの人が言いそうなことね。男はよくわからないわ」

「婦人?」

「解りました。このマッドストーンはシロディール史に残る貴重な遺産であることは間違いないでしょう。
領主の名において、これをかの戦争の慰霊として長くブルーマに祀ることを約束します」



そう宣言した後、ブレイドの騎士、と伯爵婦人はもう一度俺に呼びかけた。


「策謀に長けたブレイドにも貴方の様な真っ直ぐな人間がいるのね。
これから夕食なのですけど、ご一緒にどうかしら。貴方のお話をもう少し聞きたいわ」














***



「あんな感じで良かったか?バード」

「そなたにしては上出来でしたな…と言いたい所ですが、今度ばかりは素直に感謝するべきでしょうな」

「それのどこが素直なんだよ」

「もう少し、貴公がまともな敬語が使えれば満点を差し上げたのですがな」



そう言いながらも、バードはニヤリと笑った。

伯爵婦人との会食は和やかなムードで進んだ。
話題の中心は俺達のこれまでの冒険譚だった。

思わず敬語が抜けてしまう事もあって多少たどたどしい内容ではあったが、
城での生活の長い伯爵婦人にとっては刺激的な内容だった様で、
「気にせず好きな様に話しなさい」と終始楽しそうに聞いていた。

お言葉に甘えて俺がうっかりタメ口を利くとその度にバードに怒られた。
その度に伯爵婦人も笑い、皆が会話を楽しんでいる中、エキドナはテーブルの下で
皆の目を盗みながら豪華な宮廷料理をこっそり弁当箱に詰める作業にいそしんでいた。







すっかり気を良くした大臣のトルガンはその日の内に約束の報酬だったブルーマの一軒家の
権利書と鍵を用意してくれた。

「今日からでも住める様に片付けてあります。今日はゆっくり疲れを癒して下さい」






42-02

それほど大きな家ではなかったが、ブルーマに滞在する時しか使わない事を考えれば
市街に入ってすぐという立地条件は悪くない。

俺達は鍵を開け、初めて手に入れた自分の領地に足を踏み入れた。
















42-03





42-04





42-05

「なんということでしょう」

「いや、何だ今の字幕は」



家の中はそれほど広くなかったが、野営暮らしが長かった俺達にとっては充分だった。
寒さの厳しいブルーマで屋根壁のある建物の中で過ごせるのはありがたい。

何より―――





42-06

「…これ全部俺の場所か」


野営や安宿暮らしが続いた俺にとって、自分だけのプライベートスペースを得ることができたのは
はじめての経験だった。

夜行性のモンスターや隣室のいびきに悩まされることももうない。

いいもんだな、家っていうのは…


「ところでマジェラ」

「何だ?」





42-05

「この家には、ベッドがひとつしか無い様なのですが」

「・・・」





























42-07

「…なんでだろう。布団の固さはいつもと変わらないや…」













注釈



●Lifting the Vale (聳え立つ谷)

今回のお話のベースとなったクエスト。
実際はサブクエストで、ブレイド絡みの物語はなく、バードも登場しません。
報酬も大したことのない魔法の指輪です。
家は普通に伯爵婦人から2000ゴールドで購入できます。


後半の展開を考えてブルーマに拠点を置こうとは以前から決めていたのですが、
このイベントフラグが発生すると伯爵婦人がクエスト内容を聞くまでまともに取り合ってくれなく
なるため強引に話に絡めてみましたが如何だったでしょうか。


<10/06/08訂正>

2000Gで購入→10000Gの間違い。恒例のうっかりミスでしたorz
一読者さん、ご指摘ありがとうございます。



●ブルーマの家

ブルーマに入ってすぐそこにあるため立地条件はよく、価格も家の中では安い部類なので
資金的に余裕のない初期に手に入れるには悪くない物件だと思います。

ただ、狭い!収納少ない!で資金的に余裕が出来て他の家が買える様になると
いまひとつ利用価値が見出しづらい家。

盗賊ギルドに入っている場合は近所に万引き対策が非常にゆるい武器屋と盗品商の家があるので
それなりに意味はありますが。






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テーマ:Oblivion - ジャンル:ゲーム

  1. 2009/07/21(火) 10:30:38|
  2. RP小説-メインクエ篇
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

Brumaの家の価格

初めまして。最近このサイトを知って読み始めたものです。
注釈の内容に疑問があったためコメントします。

Brumaの家の価格ですが、2,000Gではないと思います。
Vanillaの状態であれば10,000G(家具別)だったはずです。
※URL参照
2,000Gで買えるのは帝都のWaterfront地区にあるあばら家
(こちらも家具別)だったかと。

おそらくMODの影響かと思われます(MOD次第でもっと高くもなる)
ので一応コメントさせて貰いました。

現在読み進めている最中のため、後で修正されているのかも
知れませんが、ちと気になったので・・・
  1. 2010/06/08(火) 22:47:48 |
  2. URL |
  3. 一読者 #2NKnmN5w
  4. [ 編集 ]

Re: Brumaの家の価格

>一読者さん

はじめまして。
確認してみましたが、仰る通り10,000Gですね。
しかもMODの影響では無く単純にボケてました;
(攻略サイトを読みながら書いていたにも関わらず…)

仰る通りゲーム通りに書いていて間違えていた物は後で訂正や加筆修正を行ってますが、
これに関しては完璧にノーマークでした;
後で修正しておきます。
  1. 2010/06/08(火) 23:33:23 |
  2. URL |
  3. 天気輪 #-
  4. [ 編集 ]

おぅふ・・・あまりのクイックレスポンスに驚きました。

マゾーガの回読み返し
 ↓
熱情のMazoga数回リピート
 ↓
満足して読み始め
 ↓
返信来てれぅ~  ←今ココ

なんか笑いあり涙ありの良いサイトに巡り会えてヘヴン状態です。
一気に読むのがもったいなくて少しずつにしたいけど我慢が・・・
  1. 2010/06/08(火) 23:52:04 |
  2. URL |
  3. 一読者 #2NKnmN5w
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

>一読者さん

たまたま居たのでw
ミシックドーンをミスティックダウンだと何年も信じ込んでいた人間なので
こういう対応は稀です(笑)


>笑いあり涙ありの良いサイトに~

ありがとうございます。
脳内妄想垂れ流し日記ですが他の皆様にも楽しんで頂ければ幸いです。

  1. 2010/06/09(水) 22:14:03 |
  2. URL |
  3. 天気輪 #-
  4. [ 編集 ]

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Author:天気輪
天気輪(てん・きりん)

PS3版をプレイ後、
PC新調を機に2009年6月から
TES4 oblivionを開始。

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