TES4-輝輪酸紀行

PCゲーム「oblivion」のRP小説とMOD解説感想などなど。

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【プレイ日記41】亡霊の忠義【聳え立つ谷 #4】

「シャアアーーーッ!」


砦に入るなり、いきなり武装したスケルトンが俺達を襲った。
ムキムキの次はガリガリか。次から次へとうっとおしい。

「ふんッ!」

が、スケルトンは先頭で砦に入ったバードのクレイモアに瞬く間もなく叩き潰された。

「容赦ないなアンタ…」

「こういう探索行は不慣れなものでして…殺気を向けられるとつい」



…殺気?
普通ダンジョン内のスケルトンといえば外敵防止の為にデザイナーが設置した
魔法生物の筈だ。殺気なんて人間じみた物がある筈がない。

俺はバードが倒したスケルトンを改めて見た。


41-01

「アカヴィリ刀…!?こいつブレイドの装備を持ってる!?」

「このスケルトンからは人為的な魔法反応がありません」



俺が驚いてる横で、エキドナは冷静に分析していた様だった。


「どういうことだ?」

「このスケルトンは人工的に作られた物ではなく、死後もなお死体に思念が強く残り、
自然にアンデット化したものだと思われます」

「ふむ、良く解りませんが、召喚士や死霊術士の呼び出すスケルトンとは違い、本物の幽霊という事ですかな?」

「少し語弊がありますが、単純にいえばそうです」



ううむ、と唸るバードを尻目に、俺はスケルトンの持っていたカタナを拾いあげる。
間違いない。
かなり劣化しているが、ブレイドの入団式で貰った物と同じアカヴィリ刀だ。


「…つまり、こいつらはブレイドの幽霊?」

「ブレイドと同じ装備だからですか?何を言ってるんですか貴公は」



やれやれという顔でバードがため息をつく。


「ここはアカヴィリの砦なのだから兵士がアカヴィリ刀を持っているのは当然です。
帝国がアカヴィリの軍術を後に取り入れたのですから、彼らがブレイドと同じ装備を
持っていても不思議はありますまい」

「確かアカヴィリはシロディールの侵略者だって言ってなかったか?」

「仰る通り、ですが、ときの皇帝だったレーマン帝は戦後、敵ながらアカヴィリの技術や文化を
高く評価し、今日のシロディールの基盤を築くに当たってアカヴィリの捕虜を説得し、帝国の
治世に協力させたといいます。
ブレイドは当時のアカヴィリの武具を正式装備として取り入れたのかもしれませんな」

「随分柔軟な王様だったんだな」

「当時のシロディールは、まだまだ群雄割拠の時代でまだ帝国としての形を
成しておりませんでしたからな。
レーマン帝もシロディールを統一する為にアカヴィリの進んだ文化に興味があったのでしょう」

「じゃあこいつ等は、帝国の軍門に降らず捕虜の道を選ばなかった連中ってことか」

「…アカヴィリの騎士は忠誠心が強く誇り高かったと言います」



何か感じ入るものがあったのか、バードの声のトーンが少し落ちた。


「いつか来る援軍を信じて、退路を絶たれ孤立無縁の状態になってもなお務めを果たそうと
していたのかもしれませんな。肉体が滅びても、その志は変わらぬまま…」

「騎士ってのは大変だな」

「…また人事の様に。だから貴公はもう少し自覚を――」

「俺にも人の心くらいはあるっての」



やかましいバードを制して、俺は言葉を続けた。


「成仏、させてやるか。1人残らず。墓荒らしする駄賃だ」

「…それには賛成ですな。レーマン帝には及びませんが、シロディールの騎士として
彼らが納得いくまでお相手して差し上げましょう」







41-02

その後の俺達は言葉少なに砦の中を進んだ。
道中、砦を守る為に立ちはだかる英霊たちを、動かなくなるまで斬り伏せ、叩き潰して。1人の例外もなく。














***



41-03

「伝令よ、到着を待っていたぞ!」






41-04

最深部で俺達を待っていたのは、ブレイドに良く似た鎧をまとったアカヴィリの騎士の亡霊だった。

動く物と見るや襲いかかってきた他の連中とは違い、意志を持った言葉を俺達に投げかけてきたが、
既にその身体は骨すら朽ち果て、幽体となっていた。


「…これはまた頑固そうな奴だな」

「恐らくこの砦の指揮者でしょう。身体が滅びてなお伝令の帰還を待っていたのでしょう」

「負かした位じゃ成仏してくれそうにないな。また化けて出そうだ」

「…仕方ありませんな。ここは願いを叶えてやりましょう」

「どうするんだ?」

「先程蛇の尾で拾った石版を貸して下さい。彼が欲しいのはこれでしょう」



石版をふんだくるなりバードは石段を登り、亡霊の前にひざまづいた。


「遅くなりました、伝令、ただいま到着致しましたッ!」

「ご苦労であった。だが、レーマン軍はすぐそこまで迫っている。休んでいる暇はないぞ」

「はっ、本国より指令をお持ちしましたッ!」



バードがそう叫ぶと、亡霊は両手を大きく広げ、霞んだ身体を振るわせた。


「おぉ…皆が君の到着を待ちわびていたぞ。本国からどの様な通達が」


バードが石版を差し出すと、亡霊は無い筈の身体でそれを受け取り、文字が削れ、エキドナでも
解読できなかった筈の内容をしばし読み耽っていた。


やや間があった後、亡霊は静かに口を開いた。





41-05





「…自分が既に死んでいることをご存知なのですか?」


バードの問いに、亡霊は見えない顔で少し笑った様な気がした。


「…勅命を果たすが、サムライの本懐である」


そう言い残して、アカヴィリの亡霊は幽体をゆらゆらと虚空に散らしながら消えていった。


「…砦内のマナの流れが変わった様です。先程までの重たいプレッシャーがありません」

「成仏したのか…」






41-06

それと共に、亡霊が立っていた後ろの壁が音を立てて開いた。




41-07


「これがドラゴニアン・マッドストーン?」

「強力な魔力を感じます。貴重なアーティファクトであることは間違いないです」

「志士たちが守り抜いた貴重な遺産ですな…気を付けて回収して下さい」

「はい」



バードに言われて、エキドナは柔らかい布でそっと宝石を包み、バックパックへしまった。







41-08

「あの亡霊、えらいあっけなく消えたな。一体どうしたんだあの亡霊は?」

「伝令の内容を読んで満足したのでしょう」

「バードはアレが読めたのか?」

「いいえ…ですが想像はできます」



亡霊が立っていた方向を見つめながら、バードが呟く。


「戦場放棄、撤退…多分そんな内容だったのでしょう。愚直に任務をまっとうしてきた彼らは
今ようやく眠りにつくことが出来たのです」




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テーマ:Oblivion - ジャンル:ゲーム

  1. 2009/07/19(日) 23:07:54|
  2. RP小説-メインクエ篇
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天気輪(てん・きりん)

PS3版をプレイ後、
PC新調を機に2009年6月から
TES4 oblivionを開始。

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