TES4-輝輪酸紀行

PCゲーム「oblivion」のRP小説とMOD解説感想などなど。

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【RP小説】しろメル(仮) #1【外伝】

G02_01-01.jpg

――さて、この辺でちょっと別の物語を語ろう。
故郷なき剣士と戦闘妖精、謎の少年拳士とハーフオーク、
今まで色んな英雄と少女の物語を奏でてきたけれど、
今回登場するのは、さらに奇想天外な組み合わせの二人だ。

本来彼らに語るべき物語は無い。
何故って、彼らはもともと物語に縛られない自由な存在であるから。

彼らは我らが預言の書“エルダースクロール”にたびたびちょっかいをかける
トリックスター――俗に“エム・オー・ディ”と呼ばれる事象の観測者にして記録者だ。
そして記録者は記録者であって、その記録の主人公たり得ない。
ちょうど語り部である今の私の様に。

けれど―――彼らのような存在を見るたび、聴くたびに、我々は尾びれを付けずにはいられない。
物語が無くとも、吟ぜずにはいられないのが我らが詩人の性なのです。
嗚呼、罪深きはディベラに愛されし我が芸術の魂よ!

ゆえに、私は物語なき彼らの物語に思いを馳せる。
そう、例えばこんな物語だ―――

(とある吟遊詩人の前口上より)








G02_01-03.jpg

「いつもの値段で引き取ってくれ」

「ええ、もちろん・・・今回も素晴らしい品ですな」



言葉通り、その品の素晴らしさに商人は外面もなく唸った。
シロディールには各地に古アイレイドの遺跡が点在しており、それらの多くで見つかる
魔力の品々の中でも最近注目され始めたのがこのルーン・ストーンである。
まだ絶対数の少ないこの石は、トレジャーハンターにも、商人にも、魔術師にも
希少価値の高い文字通りの「お宝」として羨望を集めている。

そして、商人の目の前にいるこの冒険者は、どのような手段を使っているのか知らないが
定期的に彼の元へルーン・ストーンを売りさばきに来る極上の取引相手だった。

アイレイド遺跡で拾ったものならガラクタでも何でも持ち帰って売りつけようとするのが
冒険者の常だが、この男は今まで店に「ハズレ」を持ってきた事が一度も無かった。
良質な取引が出来るお蔭で、この男にはかなり儲けさせてもらった。
が、それはこの冒険者も同様であろう。

これまでこの男が持ってきたルーン・ストーンにはかなりの金をかけさせてもらった。
ここらで回収しておくのも悪くないだろう。
商人は、冒険者の顔をうかがいながら口を開いた。




G02_01-02.jpg

「ところで、お懐に余裕がございましたら・・・」

「あん?」

「帝国へのご融資などはいかがでしょうか?
知っての通り、オブリビオン・クライシス以後、シロディールの復旧作業が
急ピッチで進められておりまして、帝国はその為の義援金を募っております。
その窓口をウチでも設けておりまして」



モミ手にシオ手で、商人は「上得意」専用の商談をペラペラと喋り始めた。


「もちろん無償で奉仕しろという訳ではございません。
帝国に貢献した暁には、貴族の皆様にも覚えがめでたくなりましょう。
そうすればお客様の腕っぷしでしたら競争率の激しい帝都軍に入ることも、
いや、ゆくゆくは議会の椅子に座ることだって夢ではありま」

「ハッ」



満面の笑顔で名調子を続ける商人をさえぎって、男は鼻で笑って、言った。















「そういうのはな、人間同士でやんな」




















*****





















G02_01-04.jpg

「だからさ、ちょっとだけじゃねェかよ」

「ダメなの。しろサンが帰るまでここを動くなって言ったの」



一方、別室ではいい歳のオークがエルフの幼女を口説いているという
珍しい事案が発生していた。


「ボスの話は長ぇからどうせしばらく出て来ねぇってよ。
だからヒマつぶしにちょこっと一杯、な?美味いモノもオゴってやるからよ」

「おじさん、目つきがなんかヤなの」



言うまでもなく、事案である。事案が発生している。
おまわりさんこいつです。

ただ、強いてこのオークを弁護するのであれば。
彼は男性率100%の職場に常勤しており、海の男ばりに女性に不自由な環境で過ごしていた。
そこへ、この少女である。





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見た目はインペリアルの年齢で換算すれば10代半ばを過ぎたか過ぎないかといった所か。
歳相応の生意気さは隠せないものの、吸い込まれそうな青い瞳と―――物珍しい青い髪、が、
少女をどこか現実離れした神秘的な存在に演出していた。

・・・と、ここまで書けばこの少女の神秘性にオークが興味を示したと思うかも知れないが、
彼にエルフを嗜好する趣味はないし、少女しか愛せない病気という訳でもない。





G02_01-06.jpg

ただ、彼女は少女らしく小柄であったが、少女らしからぬ部分も持ち合わせていた。
種族や年齢による垣根を越える絶対的なその価値観は、女性に飢えたオークを
欲情させるのに充分であった。
故に、彼の心中を端的に表現するとこうなる。










G02_01-07.jpg

おっぱい!( ゚∀゚)o彡゚ おっぱい!( ゚∀゚)o彡゚おっぱい! ( ゚∀゚)o彡゚











G02_01-08.jpg

「ふぁごぁっ!?」

と、その時であった。
オークの視界が突然、回転した。
否、オークが回転したのだ。

蹴り倒されたのだ、と彼が気付いたのはしたたかに地面に頭を打ち付けた後だった。


「くたばれ、ロリコン野郎」


オークの頭上に、しわがれた声が降りかかる。
その独特の声音は、彼の同僚のカジートと似た性質の物である事に気付く。


(相手はカジートか・・・?俺は猫野郎に蹴倒されたのか!?)


腐っても戦士の種族である。普段、すばしっこいだけのコソ泥と見下していたカジート(と思わしき相手)に
不意を突かれたことに、オークは恥辱と怒りで顔を真っ赤にして勢いよく飛び起きた。


「テメェ!いきなり何しやがる―――」






・・・と、予想外の状況に、オークの勢いが止まった。

オークの外見的な特徴として、緑の肌以外にその恵まれた肉体が挙げられる。
彼もその特徴にもれず大柄であり、ケンカ相手と対峙する時はまずその身長でもって相手を見下し、
相手を威嚇するのが常套手段であった

のだが。





G02_01-09.jpg

その男は、カジートと呼ぶには異様に大柄であった。
背は巨漢のオークより更に高く、丸太のような腕は俊敏な山猫を思わせる
普通のカジートのそれとは違い、肉食獣のように隆々としていた。
その偉丈夫が、オークを頭ひとつ上から見下していた。


「あん?」

ギラギラとした黄金の瞳が、オークを睨みつけるが、
他種族から見上げられる、という稀有な体験をしたオークは、初めての状況に動転したのか
ぱくぱくと口を開けたり閉じたりしていた。






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「しろサン!」


と、そんなオークの内心の驚愕をよそに、青い髪の少女が顔を輝かせる。
しろサン、と呼ばれたカジートは少女に「おう」と低い声で応えた。


「用事は済んだの?」

「ああ。行くぞ」

「うん!」



巨漢のカジートが呆然とするオークを尻目に出口へ歩き出すと、
青髪の少女も嬉しそうに小走りでその後を追いかけていった。


「・・・待てテメェ!いきなり何しやぶべぼ!」


我を取り戻したオークは思い出した様にカジートの背中に罵声を浴びせようとしたが、
思いっ切り噛んだ。





G02_01-11.jpg

「何をしとるんじゃバカモン!」


いきなり背中から浴びせられた罵声にオークが振り向くと、
そこには彼のパトロンである商人が不機嫌そうに立っていた。


「でもボス!あいついきなり俺を――」

「上得意の連れに手を出すバカがあるか!この盛りオークが!」

「そうだ、このバカ野郎!」



商人の怒号に乗っかって、隣にいた腹心のハイエルフが更にまくしたてた。



「ボスはさっきあのトラ野郎に持ちかけた商談を
ハナで笑われてすげえ気まずかったんだ。
これ以上恥の上塗りをするんじゃない!」

「だから余計な事まで解説するなと言ってるだろう!」



商人はハイエルフの後頭部を思い切りはたいた。


「とにかく・・・奴にはうかつに手を出すんじゃない」

「前にもそれで痛い目見ましたもんね」

「やかましい!奴が誰だか知らんのか!ホワイトサンだぞ!」






G02_01-12.jpg

「へー・・・」

「なるほど、あいつがホワイトサンなんですね。へー・・・」
















G02_01-12.jpg















G02_01-13.jpg


「そこは解説せんかッ!」

「ええッ!じゃあヤツがオブリビオン動乱中に、
スカイリムでデイドラ化したオークの軍勢が
暴れ出した事に端を発する『ダグルカイ会戦』で
文字通り獅子奮迅の働きを見せたっていう
『名もなき傭兵』、ついたあだ名が
“ホワイトランの太陽<ホワイトサン>”ッ!?」





















*****





















G02_01-14.jpg

「オークの人ってきらい。何かくさいし、変な目でじろじろ見るし」


青髪の少女――メルセデスの第一声に、ホワイトサンは顔をしかめた。


「メルー、そいつは差別発言って言うんだ」

「だって、ひどかったの!」

「文句を言いたいなら『あのオーク』だけにしなさい」

「何が違うか良くわからないの」

「Slash'n Smashの親父は好きか?」

「・・・ちょっと怖いけど、優しくしてくれるの」

「そういう事だ。まとめて一括りにするとつまらんだろう」

「うんー・・・」



ホワイトサンの言葉に共感するところがあったのか、メルセデスは少し語気を弱めた。


「でも、ホントに大変だったの。なんかベタベタ触ってくるし」

「なんだと?」



何気ない風を装ってホワイトサンは答えたが、白い耳が二つ、ウサギの様に直立していた。

それを見たメルセデスは気付かれない様にこっそり微笑み、
ホワイトサンの白い毛皮に覆われた丸太の様な腕に、
ぽすっと頭を預け、顔を埋めた。




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「でもね、ホントに『助けて~っ!』って思った時に、しろサンが来てくれたから、いいや」

「・・・何だそりゃ」

「しろサンはね、たまに意地悪だけど、本当に困った時は絶対に助けに来てくれるの」

「その内半径100歩以内から離れるなとか言い出すんじゃないだろうな」

「えへへ」






G02_01-16.jpg

「えへへじゃねーよ!次から助けてやんねーぞ」

「えー。しろサンのいじわるー」
















G02_01-17.jpg















G02_01-18.jpg
















すいません、番外編入りました。

すぐに書きたい話は書ける内に書いてしまおうと思った次第です。
本編をお待ちだった方はしばらく一緒に楽しんで頂けると幸いです。

と、いう訳で今回の主人公は人気投票(という程大して票は入ってないですが・・・)
1位&2位のメルセデス&ホワイトサンのお話です。

と、まぁこれ位にして注釈。


●吟遊詩人の前口上

彼の言いたい事を3行でまとめると

この前かなりキャラが立ってる奴らを見たんだけど
実に妄想しがいがある二人なんで俺が勝手に話作ってみたよ
ちょっと聞いてくんない?


現代なら多分同人作家とかになってると思います。





●ルーンストーン

Treasure Chest」というMODに登場するアイテムで、
持っているだけで各種ステータス値を補強してくれる優れ物。

ゲーム中でも入手確率は割と低いので、手に入れられた時はアタリだと思っていいかも。
ウチの環境はヌルいので、それほどありがたい物でも無いんですが
OOOとかプレイヤーに超スペックが要求される環境では重宝するかも。



●そういうのはな、人間同士でやんな

言うまでもなくパロディリスペクト。



●少女らしからぬ部分

ウチの登場人物の中では、今のところ2番目という事に。
1番目はヒロインの人。



●カジートと呼ぶには異様に大柄であった。

写真はオークの人をSetScaleで小さくする事で誇張してますが、
スカイリムカジートは実際に見てみるとかなり大柄です。
ついでに白飛びしやすい所も撮影泣かせ。



●前にもそれで痛い目見ましたもんね

G1_10-03.jpg

一番痛い目を見たのはお前だろう。



●ダグルカイ会戦

クエストMOD「Blade Song」より。名前は勝手に命名。
このMOD、今はNexusから削除されている様です。残念orz

ちなみにスカイリムカジートはライオンというより虎なので
獅子奮迅にひっかけるにはちょっと苦しい。



●Slash'n Smashの親父

帝都商業区で鈍器専門の武器屋を営んでるオークの人のこと。



といった感じでまた次回。



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テーマ:Oblivion - ジャンル:ゲーム

  1. 2013/10/13(日) 23:44:21|
  2. RP小説外伝-しろメル篇
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

お邪魔します!

おや‥? 1枚目のポスター‥目に画鋲が‥?!

や、面白かったです。続きが楽しみであります。
前口上がまたカッコイイですね。

そうか、このオークの人はアレですか、カステットさんに
剣折られちゃった人だったですか!w
あのカステットさんとグレイ・プリンスの対峙のシーンを
ちょっと思い出してしまいました。すごく好きな一幕であります。

いつも思うのですが、この注釈もとてもありがたいです。
アタシのようなオブリ音痴にはとてもためになります。
  1. 2013/10/14(月) 00:34:37 |
  2. URL |
  3. 屁ぷし #M8Y6x4jQ
  4. [ 編集 ]

天気さんのスタンドしろさんの物語がキター
面白いけどSS撮るの大変そうですね
オブリが動かなくなった私に代わって頑張ってクダサイ
  1. 2013/10/14(月) 01:04:40 |
  2. URL |
  3. kiki #-
  4. [ 編集 ]

( ゚∀゚)o彡°
おつかれさまです。

しろさんかっこいー!!
この二人のお話はちょっと期待しちゃいますよ。

Treasure Chestは最近になって導入したのですが、ルーンストーンの外見を見たのは今回初でしたw
そうかちゃんと作ってあるんだ…。
しかもどういう物かわからず、追加された魔法を唱えると消えてしまうのを知らずに何個か連発で消費してしまいました。
ただ、SSで見るとなんと言うかお菓子のハッピーターンに見えて仕方ないですねw

外伝的なものということは短期集中連載みたいな?
続きを楽しみにしております(・∀・)

  1. 2013/10/14(月) 01:07:33 |
  2. URL |
  3. 鋼鉄蒸気 #2PRdxZIg
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

>屁ぷしさん

オークの人は学習力がないようです(笑)
カステットとプリンスの対峙は書きたいシーンのひとつだったので
楽しんで頂けて何より。剛の者同士が睨み合うシチュはバトル漫画で外せませんな。

このポスターは斧の刺さった宿屋さんにこっそり貼ってあります。


>kikiさん

久しぶりに撮影したら割と時間がかかりました。
最初にテキストを書き上げて、あらかじめ絵を入れたい箇所をピックアップしておくので
撮影は一気にやるんですが、それでも撮影に1時間、アップロード用加工に1時間、
という感じでしょうか。
テキストは・・・筆の乗り具合によりますorz

スカイリムもやりたいんですが、最近のverのWrye Bashは文字化け問題があるので
オブリをプレイできる環境と共有するのは難しいのかなと食わず嫌いしてマス…。


>鋼鉄蒸気さん

最初はウェルキンド石を用意してたんですが、地面にバラまこうとすると
何故か1個以外全て消滅してしまうという妙な不具合が起きたので
ルーンストーンを使う事になりました。

ルーンストーン付属の魔法は、ヴァーラストーンを持ってる場合は
消費する代わりに永続的にボーナスポイントを付加する、みたいな
仕様だったと思います。
作者さんのページから記事が消えてしまったのでうろ覚えですが…。

おっしゃる通り、今回の番外編は短期シリーズになると思います。
次回はLoDのNPCも登場する予定です。


  1. 2013/10/15(火) 11:19:23 |
  2. URL |
  3. 天気輪 #-
  4. [ 編集 ]

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天気輪(てん・きりん)

PS3版をプレイ後、
PC新調を機に2009年6月から
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