TES4-輝輪酸紀行

PCゲーム「oblivion」のRP小説とMOD解説感想などなど。

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【プレイ日記134】再び未完の仕事【More Unfinished Buisiness】




134-01.jpg

「職務怠慢だって?言いたい事はそれだけか?」

「あんだと?」



不遜にもそう言い放ったマグリールに、クロエは食ってかかった。
彼はある魔術師の依頼を受けてブラヴィルに赴き、任務を遂行している筈だった。
それも難しい仕事ではない。

であるにも関わらず、一行にマグリールからの報告は届かなかった。
業を煮やしたオレインはクロエ達をブラヴィルのマグリールの元へ遣わしたのだが―――


「俺は今ブラックウッドにいるんだよ。給料はいいし、何より口うるせえオレインがいないからな」










「てめえ・・・裏切ったのか」

「お前が言うとは大したもんだな。オレインに告げ口した事を俺が知らないとでも思っているのか?」

「告げ口だぁ?堂々と前金使い込んでサボってた癖に告げ口もクソもあるか」

「うるさい!あんな仕事に人出を回さなかったオレインが悪いんだ、あれは!」



痛い所を突かれたのか、ヒステリックにマグリールは叫んだ。


「とにかく、もうお前らの所には戻らねえ。とっとと失せろ、ギルドのネズミめ」

「コウモリ野郎が、吠えるんじゃねえよ!」



言いながら、クロエはマグリールに手を伸ばした。
お互いの実力差は明白だ。
今回も、このクソ生意気なウッドエルフを地面に転がしてやる―――つもりだった。





134-02.jpg

「おっと」


ひらり、と、詰め寄るクロエの手をマグリールは素早くかわした。


「!?」

「今までの俺と思ってもらっちゃ困るぜ。ブラックウッドのマグリール様をな」






134-03.jpg

「同じギルドに居たよしみだ。俺の怒りを買う前に今すぐ出て行くんだな。それまでは待っててやる」


そう、口を歪めてマグリールは笑う。





134-04.jpg

「・・・」

クロエには、その笑顔がどこか狂気を帯びているように見えた。

















***


















134-05.jpg

「珍しいね」

「あ?」

「マグリールさんの事。また投げ飛ばすかと思ったのに」

「・・・いちいち雑魚に構ってたらキリがねえよ」



らしくない返事だなと自分でも思ったが、レオはただ「ふーん」とだけ言って
物分りが良さそうな顔でうなずいた。

いちいち癇に障るガキだ。
相変わらず何を考えているのか良く分からなかった。

・・・が、クロエにとって今はそんな事はどうでも良かった。





134-02.jpg

(マグリールのあの動き・・・)


確かに、格下だと侮ってはいた。が、明らかに先日会った時とは別人の動きだった。
ならばブラックウッド・カンパニーで剣を鍛えたのか?


(奴らと出会って秘めた才能が開花した?)


あり得ない。
乱暴な言い方だが、マグリールの戦士としてのそれは凡人の域を出ない筈だ。
アリーナで幾つもの死線をくぐり抜けてきたクロエの経験は、彼をそう判断していた。


(なら、急にアタシをいなせる程の反射神経を手に入れた?)


あり得ない。

あり得ない、が―――





134-03.jpg

『それ』ならば、クロエにも心当たりがあった。





134-06.jpg

(シャドウスケイル・・・奴ら、なのか?)

















***

















「オレインも言ってたけど、本当に簡単な仕事だったね」


抱えた袋の中身を確かめながら、レオは言った。
中にはインプの胆嚢(たんのう)が大量に入っている。

結局、マグリールが引き受ける筈だった魔術師からの依頼はクロエ達が遂行する事になった。
依頼の内容は研究用のインプの胆の採集で、手練れた彼女達にとっては楽な仕事であった。

胆汁の汚臭にまみれる事を除けば。





134-07.jpg

「大丈夫だよ、ドバキン。おいで」

「なー・・・」



その臭いを嫌ってか、ドバキンはいつもより飼い主から距離を置いていた。


「この薄情者」

「なー」



返事はするが、ドバキンは頑なに近付こうとはしなかった。


「・・・あの人もこれが嫌でギルドから逃げたのかなあ」





134-08.jpg

「クロエ?」

「・・・ん、何だ」

「人に持たせておいてそれは無いんじゃないかな」

「すまん、考え事してた」

「・・・クロエが?」

「そりゃどういう意味だ、コラ」

「早く納品してギルドに帰ろうよ。臭い落としたいし」

「ああ、そうだな」






134-09.jpg

「・・・なあ、チビ」

「チビって言うな」

「強くならなきゃいけないって言ってたな、お前」

「・・・うん」

「何でだ?」

「・・・僕は、力が無いと守れない事があるのを知ってる」

「クヴァッチの事か」

「・・・」






G1_17-04.jpg

「あの時僕は小さくて、だから何もできないと思ってた。
けどあの人は言ったんだ。『助けに行かぬのか?』って。
僕は何も出来なかったんじゃない。何もしようとしなかったんだ」

「あの人?お前の師匠か」

「ううん。・・・あの人は気が付いたら居なくなってた」

「何で?」

「わからない。・・・ただ、傷ついていたのかもしれない。
あの人も多分、守りたい物を守れなかったんだ。でも―――」






134-10.jpg


『助けに行かぬのか?』


「・・・そう言って、すぐに走りだしたその人の背中は
―――とても、とても大きかったんだ」

















注釈



●オレインに告げ口した事

127話でマグリールが依頼をこなさずにサボっていた事。

マグリールは依頼が危険だった為、遂行を諦めていたが、既に支払われた前金を
使い込んでしまったためギルドにも帰れず地元の酒場でグズついていたところを
クロエに発見され、投げ飛ばされてしまった。



●あんな仕事に人出を回さなかったオレインが悪いんだ

任務遂行能力に問題のあると分かっている部下に単独でやらせるオレインにも確かに問題があるだろう。
よほど人手が足りなかったのだろうか。


●インプの胆嚢

胆汁が詰まってるなら臭い筈である。という筆者の憶測。
錬金素材にはドレモラの心臓やスキャンプの皮膚などの生物素材があるが
どうやって管理しているのだろうか?生で置いておいたら腐るのではないかと思うが。


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テーマ:Oblivion - ジャンル:ゲーム

  1. 2011/11/05(土) 14:41:01|
  2. RP小説-戦士ギルド篇
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

お久しぶりです。
ブログの方に拍手コメいただいて、ありがとうございました。
ブログは閉鎖いたしましたが、ぼちぼちとオブもできつつあるので(ごく短時間ですが)、またこちらへもうかがえると思います。
数日にわけて、新作を拝見しましたが、やはり天気輪さんの書かれるものは面白いです。
マジェラさんもカステットおじさまもちゃんと絡んでるし、すごいなぁと感心してます。
レオ君可愛いなぁ。チビがだめなら、豆ですねw
どこぞの錬金術師のようだw
なんだか、元気がでました。また伺いますね。
それでは、乱文のままですが失礼します。
  1. 2012/02/08(水) 19:40:14 |
  2. URL |
  3. N #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

>Nさん
お久しぶりです。
ブログを拝見できなくなったのは残念ですが、お返事が頂けて本当に嬉しいです!
私も、また何らかの形でNさんの元気なテキストも読めたらいいなって思ってます。
なので、お身体、大切になさって下さいね。

PCのクラッシュでまた原稿が吹っ飛んだので次回はまたダイジェストになるかもしれませんが(ぇ)
また面白いと言ってもらえる様に頑張れればと思います。

Skyrimも出たというのに風呂敷広げすぎたなあとちょっと後悔して…いや、してない!(笑)

レオはかっこ可愛く書きたいなあと思ってますが、クロエと比べるとキャラがふらふらしてますねorz
私もこういうタイプのキャラは初めて書くので一番の問題児だったりします。

  1. 2012/02/10(金) 22:16:31 |
  2. URL |
  3. 天気輪 #-
  4. [ 編集 ]

久しぶりに一気読み中です。マジェラからw
レオくんがフタの子で青鬼の子だと……? ってそれだと実は……ってことでわ……いや最初からそれっぽい顔立ちでしたが。或いはフタ時が偽ってた? いずれはっきりする日を楽しみにしつつw
  1. 2015/06/01(月) 05:03:20 |
  2. URL |
  3. Mr.ムッシュ #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

>Mr.ムッシュさん

実はレオ自身は青鬼篇でフレームの端っこにちょこちょこ出てたりします。
この辺の話はどっかで書けると良いですねえ
  1. 2015/06/04(木) 22:16:32 |
  2. URL |
  3. 天気輪 #-
  4. [ 編集 ]

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天気輪(てん・きりん)

PS3版をプレイ後、
PC新調を機に2009年6月から
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