TES4-輝輪酸紀行

PCゲーム「oblivion」のRP小説とMOD解説感想などなど。

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【プレイ日記124】戦士ギルドと小僧と小娘【序章】

124-01.jpg

「『ここのゴブリンは悪いゴブリンか』?
どこのアヌ神話から飛び出してきたんだ、おちびちゃん?」


間の抜けた配達員の問いに、鉄兜の戦士は鼻を鳴らした。


「言ってやれよ、あんたの緑のお友達がどんな奴かをさ」

「ゴブリンは大好きさ。死んでる奴は特にな」



答えた全身重装備のオークはそう言って下品な笑い声をあげた。


「…ここのゴブリンは数日前にここに棲みつきだした」


ややあってから、荒くれ者らしい二人とは対照的に、落ち着いた雰囲気のレッドガードの女が答えた。
恐らくこのチームのリーダーなのだろう。


「奴らが何故ここに来たかは知らない。ひょっとしたら人に棲みかを追い出されたのかもしれない。
だが、ここは人間の開拓した鉱山で、ここにいた奴らは皆殺しにされた。
私たちは連中の害が町に及ぶ前に始末しなきゃいけないし、それが結果的に坑夫達の仇討ちになる」

「なるほど」



女の答えに納得してるのかしてないのか、来た時と変わらずぼんやりとした顔で少年は答えた。


「じゃあ、仕方ないね」







124-02.jpg

「朱徒手流?聞いた事ないね」

「アンタでも知らない技なのか」

「私が拳術使いだからって、全ての格闘技を知ってる訳じゃないわよ」



淡々と駒を進めながら、女カジートは言った。


「アンタだって剣術なら何でも知ってる訳じゃないでしょクロエ。泣く子も黙る――」

「それ以上言ったら怒るよ、ス=カーシャ」



こちらも淡々と駒を進め、だがいささか緊張した面持ちで若いオーク娘は言った。


「ハットリス!」

「ボンブリス」

「え、ちょ、ま」

「『待った』はこれで最後よ?」

「いいんだよ。今使うッ」

「でも凄い技らしいわね。シェイディンハルでも大活躍だったそうじゃない、あの子」



クロエの狼狽ぶりに何の興味も示さずに、ス=カーシャは話を続けた。


「鉱山に棲みついたゴブリンを退治しに行ったチームに武器を届けに行ったついでに―――」













124-03.jpg

「別に1人で倒しちゃっても構わないんだよね?」















124-04.jpg

「…それ、ブルズは何て?」

「坊やの報告を聞いた時には、開いた口が塞がらなかったそうよ」

「ざまあ見ろだ」



そう言ってクロエはうすら笑いを浮かべた。
彼女はあのシュイディンハル支部長―――ブルズ・グロ=カシュに
同族としてのシンパシーは持ち合わせていないらしい。


「思ったのだけど、あの子の技」


ス=カーシャは言った。





124-05.jpg

「アタシ達の技より、もっと古い、な」

「え?」

「タロス修道会の技に似てるかもね」

「・・・修道会」



意外な名前がス=カーシャの口から飛び出した事に、クロエは怪訝な顔をした。

だが、シロディールにおいて武術と信仰は必ずしも相容れない物ではない。
古くはナイン騎士団の様に信教と密接な結びつきのある軍隊も存在している。

特に黎明期のシロディールにおいて、混沌の中を信仰心のみで布教を行うのは限界があった。
牧師たちは降りかかる火の粉を振り払う為に護衛を雇うばかりでなく、自らの心身を鍛える事に努め、
教会内でも自然と護身術が発達していった、とスカーシャは語る。


「ひょっとしたらアントゥスの方が詳しいかもね」


と、アカヴィリ蛇拳の使い手である同僚についても丁寧に補足しつつも、


「て言うか、チームなんだから本人に聞いたら良いじゃないの?」


とス=カーシャが核心を付くと、クロエは頬杖をついてそっぽを向いた。


「…アタシはまだアイツと組んだ覚えはないよ」

「アンタねぇ、もう先輩なんだからそういう態度は―――」





124-06.jpg

ス=カーシャは、ひねくれ者の後輩をたしなめようと何か言おうとしたが、その顔を見て、やめた。















そして、言った。












「テトリス」

「え、ちょ、待った!」

「待ったは使い切ったわよ、クロエ・タグ=オーザム」


















***

















124-07.jpg

「クヴァッチのレオ(Leo Kvatch)?」


その少年の名を聞いて、アントゥス・フロニウスは間伸びした顔を更に広くした。


「クヴァッチの出身かい?」

「…ええ、まぁ。苗字が無いと何かと不便だって育ててくれた人が」



レオが答えると、アントゥスは「そうか」と言って特徴的な眉毛をハの字に曲げた。


「今まで大変だっただろうが、ギルドを家だと思って頼りにしてくれ。
私たちも君の様な優秀な戦士が入団してくれて嬉しく思っているよ」

「ありがとう、アントゥスさん。集団生活は慣れてますから」

「確か君は孤児院の出だったな」



アントゥスは1人で得心がいったようにうんうんと頷き、


「だが、ここは修道院ほど堅苦しい場所じゃない。肩の力を抜いてやりたまえ。
仕事に熱心なのもいいが、ここでは目立つ奴ほど死ぬのも早いからな」



そう言って皮肉気味に笑った。




124-08.jpg

「…シュイディンハルで独断専行した件ですか」

「それで帰ってきた君にブルズがどんな顔をしたのかは俺も気になるところだが」



アントゥスはちょっといたずらっぽく笑って言った。


「武器を届けるだけの任務なら、届けるだけで良かったのさ。
焦らなくても正しく経験を積めば順当に給料は上がっていく。功名を焦るのはあまりお薦めしないよ。
命知らずには命知らずの任務ばかり押し付けられる様になるだけさ」

「…そうですね」



レオの物分かりの良い答えに満足すると、アントゥスは「それじゃ、俺は夜勤なんで」と仮眠室へ消えていった。





124-09.jpg

「なー」

「お腹すいたのかい、ドバキン」



レオは足元にすりよる小さな相棒の前にしゃがみこみ、沢山ぶら下げた荷物袋のひとつから乾燥させた羊肉を
鼻先に臭わせてやると、ドバキンと呼ばれた猫は嬉しそうにしゃぶりつき始めた。


「命知らずには命知らずの任務ばかり、か」


まっしぐらに餌にありつく虎縞猫をぼーっと観察しながら、
この新人戦士ギルド員は先輩の忠告を口に出して繰り返した。
そして―――
















124-10.jpg

「じゃあ、もう少し頑張ってみようかな」


この新人戦士ギルド員は、とんでもない事を口にするのだった。

















注釈




●どこのアヌ神話から飛び出してきたんだ?

恐らくこの戦士はアヌ神話を「子どものためのアヌ神話」でしか知らないのだろう。
レオの発言がおとぎ話の様にファンシーだという物の例え。


●ス=カーシャ

 戦士ギルドレヤウィン支部所属。MOD「Adrenaline-Fueled Combat」では
 エルスウェーア流Hand to Hand「降砂式格闘術」の使い手…なのだけれど
 バグか仕様かウチでは教えてくれませんorz


●アントゥス・フロニウス
 
 戦士ギルドレヤウィン支部所属。MOD「Adrenaline-Fueled Combat」では
 アカヴィリ流Hand to Hand「Akaviri蛇拳」の使い手。
 前回出てきた「東蛇(Akaviri)千本一突」はこの流派の技ですが、
 レオはこの一派の拳士ではない様です。

 レヤウィンでは支部で受けるクエストがないので長が誰かはっきりしないのですが、
 3階に消えていったのを一度見かけたので多分彼がレヤウィン支部長なのかな?



●レオ・クヴァッチ

 戦士ギルド新人。今シーズンの主人公そのいち。ようやく日の目を見た主人公。
 というか気付けばキャラ公開から本編でメイン話が始まるまでに1年以上かかり
 あやうく主人公(笑)になりかけt(ry

 何故こんなちびっこが戦士ギルドにいるのか、朱徒手流とは何なのか。
 それは今後語られることだろう。


●クロエ・タグ=オーザム

 戦士ギルド所属。今シーズンの主人公そのに。
 以前のプレイ記事で出てきた若い頃の誰かさんにソックリですが、別人です。
「バーサク後の姿じゃ?」…そんな設定もあったねぇ(遠い目)

 回想用の使い捨てキャラだったものの、いい加減にキャラメイクした割に出来が良かったので
 スピンオフ的に単体のキャラとして独立する事に。

 女性ならミドルネームは「グラ」じゃないの?という件に関してはその内物語内で。
 

●どばきん

 レオの飼い猫?詳しくは今後語られ(ry




●今回使用MOD


●Skyrim Cat & Ride v1.0

…自分で作った物を自分で紹介するのも微妙な気分なんですが、念の為。
tonaさんの子ネコ コンパニオンをスカイリム(カジート)カラーに変更し、
更に騎乗機能をデフォルトで搭載しています。

このMODで私が手をつけたのはテクスチャとスクリプトの一部分だけなので、
99%は元作者様方によるところで出来ています。ほとんど他の人が作った様なものです。

なので、どれだけ可愛がっても自画自賛にはなりません!(断言)
ネコかわいいよネコ。

装備以外でもお世話になり倒しでtonaさんには頭が上がりません m(_ _)m




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テーマ:Oblivion - ジャンル:ゲーム

  1. 2011/06/01(水) 22:06:56|
  2. RP小説-戦士ギルド篇
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
<<戦士ギルド篇 目次 | ホーム | 【プレイ日記123】新たに吹く風【序章】>>

コメント

ボンブリスwなにして遊んでるんですか一体w
ドバキンかわいい♪

朱徒手流。。
その奥義とは一体。。
  1. 2011/06/01(水) 23:11:53 |
  2. URL |
  3. かにうま #3IP1WHPs
  4. [ 編集 ]

ああ成程、マゾーガさんでなくクロエさんだったのかー。
考えてみたら「相方が決まらない」のときからずっとマゾーガさんだと思い込んでおりました(-"-; 
美麗なオークが他にいると思わんかったという……余計なことを失礼しました。

今回は戦士ギルド中心に進むんでしょうか。あの人とかあの人の活躍も見られるかな。わくわく。
  1. 2011/06/02(木) 00:40:10 |
  2. URL |
  3. ウロ #z.VEhabY
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

>かにうまさん

「二人で遊べる何か」です(笑)

>どばきん
tonaさんだけでなく、Catsシリーズに携わった皆様は本当に良い仕事をされました。
コンパニオンがいると戦力超過になりそうな場面でも気軽に連れ歩けるのも良いです。


>ウロさん

最初に「戦士ギルドのクロエだ!」って名乗らせときゃ良かったなぁと反省中ですorz
プレイベートでクロエで遊んでる内にキャラが立ってきたのでスピンオフにしようかと。
マゾーガ卿は今後も出番がありますし。

仰る通り今回は戦士ギルド中心になります。
思ったより序盤に見栄えするイベントが無くて難航中です(笑)

  1. 2011/06/02(木) 22:29:48 |
  2. URL |
  3. 天気輪 #-
  4. [ 編集 ]

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Author:天気輪
天気輪(てん・きりん)

PS3版をプレイ後、
PC新調を機に2009年6月から
TES4 oblivionを開始。

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