TES4-輝輪酸紀行

PCゲーム「oblivion」のRP小説とMOD解説感想などなど。

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【RP小説】青鬼は泣かない #2【外伝】




・・・。


五感に感覚が戻ってくる。

空気の匂い。
身体の重さ。
生活している人間の音。そういった物だ。

我は帰ってきたのだ。デイゴンの支配するデッドランドへ。


・・・が、故郷は妙に静かだった。
肌をなでつける熱い風も、耳障りなスキャンプ共の鳴き声もない。

この身体は一体どこにあるのだろう。




「あ!今この方動きましたよ?」

「そりゃ良かった。さっさと叩き出そう」

「それは幾らなんでもあんまりでは・・・」



・・・声が聞こえる。
同胞にしては甲高い。

ならば人間のものか。
たわむれで捕獲した愛玩用だろうか。


「こいつの鎧を見ただろう?あまり関わらない方がいい」

「ダークエルフの方なら、ディードラを崇拝してるというのはよくある話じゃないですか」

「なら尚の事だろう。ウチに置いてやる理由はない」

「ですが!」



・・・相変わらず定命の者はスキャンプの様にやかましい。









「ここは・・・何処だ」




G1-2-14

目を開くと、そこには定命の女が2人そろって我の顔を覗き込んでいた。















G1-2-1


「あ!気が付かれましたか?!」


対照的な2人だった。
眼帯で片目を覆った方の女は、鎧に身を包み、睨み付ける様に我の顔をのぞいていた。
・・・最近、この鎧をどこかで見た気がするが。

もう1人の女は、黒い衣服を身にまとい、寸鉄すら帯びていない無防備な姿だった。
頭には黒いフードを被り、その髪はすっかり覆われてしまっている。



それにしてもこの女――――なんなのだ、その表情は?



「おはようございます!」


黒い女は我と目が合うと顔を綻ばせて嬉しそうに言った。
…耳元で騒ぐな。覚醒したての身体に障る。





G1-2-2

女たちに一瞥をくれながら、身を起こす。

…明るすぎるな。
それが、この部屋を見た時の最初の印象だった。


「…妙な部屋だ」


デッドランド特有の、暗く光る赤い炎がこの部屋には何処にも無かった。
その上涼しすぎる。空気自体が軟弱と言い換えてもいい。

棘も刃も無い手に馴染み易い調度品の数々は、軟弱を通り越して不気味ですらあった。





G1-2-3

「助けてもらっておいて、随分な挨拶だな」


隻眼の女が、我を睨み付けてそう言った。

・・・奴隷の割には随分小癪な口を利く。
この土地の領主の趣味だろうか?

「塔持ち」の中にはそう言った人間をじわじわとなぶる事を嗜好としている者もいると聞く。
・・・羽をもいだ鳥をすり潰す事に何の愉悦があるのか、我には理解できないが。


「…何故我をここに運んだ?」

「道端で倒れていたのを偶然見付けたんです」

「・・・そうか」



言葉遣いはともかく、どうやら躾だけはいいらしい。
ここの領主は、リスボーン(蘇生)したばかりの我を手厚く出迎えてくれた様だ。

ならばここは礼を言わねばならない。


「我への看護、ご苦労であった。
我はドレモラ・キンリーヴ、ギャノアーのカステット。
この地の領主にお目通り願いたい」

「ドレモラだと!?」






G1-2-4

その言葉を聞いた刹那、鎧の女が腰の刀を引き抜いた。


「なるほど、只の木偶ではない様だな」


この館の主とは気が合うかもしれない。
よもや、我の起き抜けに活きの良い闘士を用意してくれるとは。

戦いの予感に自然と顔に笑みが浮かぶのを感じながら、我は隻眼の女を眺め回した。


「っ・・・何がおかしい」


女の力量を値踏みしていると、殺意に燃えていたその目に一瞬、焦りの色が混じったのを見て我は大いに落胆した。


「その程度か―――つまらん」

「何だと!?」

「丸腰の相手に気圧される様では器が知れる―――うぬが斬り込める唯一の機会だった物を」

「貴様っ・・・」

「ちょ、ちょっと焚き付けないで下さいよ!」


立ち上がろうとしたその時、黒い服を着た女が我らの間に割って入ってわめいた。


「グンダさんも落ち着いて!相手は行き倒れですよ!」

「今お前も聞いたろう!こいつは」

「気付いたばかりで混乱してるんですよ。そんな訳ないじゃないですかっ」



・・・なんなのだこの女は。スキャンプの様にやかましい。
凡愚が相手とはいえ、闘争の空気に水を差すとは。
そういう野暮な所も奴等に似てると言えなくもない。


「それに、本当にドレモラならオブリビオン・クライシスで一掃された筈じゃないですか」


・・・今何て言った、この女は。

ドレモラが一掃された?
いや、そんな事はどうでもいい。


「どういう事だ、女」


我が問いかけると、スキャンプ女はキョトンとした顔をして、言った。


「他所から来た方ですか?最近までシロディールは戦争状態だったんですよ」


そんな事は知ってる。
我もその軍勢の1人だったのだから。


問題はそこではない。
シロディール、だと。


・・・ここはデッドランドではないのか!?
















***


















「あっ、まだそんな急に動いては」

「貴様ッ!逃げるか!!」



女達が口々に何かを叫んでいたが、無視した。





G1-2-5

「・・・?」





G1-2-6

ドレモラの命は永遠だ。だが死なない訳ではない。
しかし死は我らにとって命の終わりではない。

死を迎えたドレモラの魂は魂は再び故郷へと登り、
その土で肉を為し、その海で血を得て蘇る。
すなわち、母なるデッドランドに。


それが何故タムリエル―――ニルンに我の身体があるのだ!?




G1-2-7

「・・・・!!」















G1-2-8
















・・・間違いない様だ。

ここはニルンだ。
定命の者達の世界だ。

だが、何故―――。




G1-2-9

「我が魂は、還る場所を間違えたというのか・・・?」


その事実に、愕然と――――した事などどれだけ振りなのだろうか。
側に同胞がいればその顔はさぞかし見物だったに違いない。










「・・・カステットさん」










G1-2-10

「大丈夫ですか?」

「近付くなクゥ。そいつは危険だ」



振り返ると、先程の女達がすぐ側まで来ていた。


「きっと寝起きで気が動転してるんですよ。そうですよねカステットさん」





G1-2-11

そう言ってスキャンプ女は、我に笑みを浮かべてみせた。
・・・なんだ、この顔は。

そう言えば、定命の者がこんな顔をするのを見るのは初めてだった。


「…ね、グンダさん?大丈夫ですよ」


不意をつかれた我の沈黙を肯定と受け取ったのか、スキャンプ女は鎧の女に向き直ってそう言った。


「それに、どう見てもドレモラの方には見えないじゃないですか。
・・・ちょっと個性的ですけれど」







G1-2-12

・・・何だと?


















G1-2-13

・・・何なのだ、これは。
















注釈



今回の注釈は9割捏造で占められています。
勘違いしてよそで吹聴したりすると裏社会でひっそり幕を閉じる事になるのでこのサイトだけの設定だと
思って読んで下さい。



●棘も刃も無い手に馴染み易い調度品の数々は~

私生活で使うモノに棘や刃が生えまくってて本当に手に馴染み易いかどうかはともかく
永遠を生きてる人達には刺激が無くて退屈なんでしょうね。。
あの落ち着きのない世界に生きてる連中なので美的感覚も大分違うのではないかという推察。


●塔持ち

上位のドレモラはシジルストーンを安置している「塔」を居城として与えられている・・・という妄想。
そんな情報ソースはどこにもないので信じない様に。

ドレモラにも貴族種らしき者がいるところを見ると上下関係はあるみたいだし
領主とか組織とかいったシステムもあるのかなーと…Dremora Companionの影響をモロに受けてますが。



●リスボーン

捏造設定のターンが続きます。

Deadraは基本的に死と無縁の存在とされています。
ただ、「殺せば死ぬじゃん?」とゲーム中に思った方は多いと思うのです。
実際どうなのかは日本語資料しかまともに読めない私には解りませんでしたorz

ただ、Deadraという言葉にもかなり使い方に幅があって、ウチのサイトで言う所の
デイドラ(スキャンプやドレモラを含むオブリビオン界の生物の総称)全てが不死なのではなく、
ディードラ(神、ディードリックプリンス)だけが不死という見方も取れるのですが、
とりあえずウチでは「オブリビオン界の生物は全て不死」という事で進めたいと思います。

ドレモラ達も「定命の者~」という言い回しをする様なのでそう見ていいかなと。

そうなると最初の「殺せば死ぬじゃん?」という話になるので、
「じゃあリスボーンするんじゃね?72時間後に」という推察です。


あと不死じゃないと召喚士に絶滅させられちゃうんじゃないかと思ったり。
いつも思うんですが、「定命の者」にいきなり呼び出されて何の疑問もなく使役されちゃう
召喚士とデイドラの関係って一体どうなってるんでしょうか・・・。



●スキャンプの様にやかましい。

原作でもカステットはクヴァッチ侵攻を「スカンプに似合いのつまらぬ仕事」と評しており、
ドレモラ達も彼らをあまり良く思ってない様に見えます。



●オブリビオン・クライシスで一掃された~

時期的にはマジェラとエキドナがSIへ旅立ってからもうちょっと後位になります。

争乱終結後、それまで一般の人々には「召喚士の呼び出すモンスター」という認識でしかなかった
ドレモラ達の存在は大衆にも広く知れ渡る様になりました。

末期のオブリビオン軍による全都市一斉侵攻戦や、帝都でメエルーン・デイゴンを直接目の当たりにした者が
いた事もあり、シロディールの住民達に強烈な印象を残しました。



●何なのだ、これは

ちなみに前世のカステットさん↓

88-09


・・・そりゃ、ビックリですよね。
これについては後述という事で。

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テーマ:Oblivion - ジャンル:ゲーム

  1. 2010/02/22(月) 21:35:38|
  2. RP小説外伝-青鬼篇
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

前世のカステットさん凛々しい(・∀・)
目覚めた時に、すごい優しいシスターが側に居たりすると、
高確率で自分の身に何か起こってたりしますよね( ; ゚Д゚)


  1. 2010/02/22(月) 22:52:02 |
  2. URL |
  3. かにうま #3IP1WHPs
  4. [ 編集 ]


グンダさん格好よくて素敵です。鎧が似合う女性っていいなあ
可愛い人たちに囲まれてなんと幸せな目覚めであることか!
……と私は思ったのですがカステット様はそれどころじゃなさそうですね。
最後のカステット様の表情が一気に人間味(人間?)を帯びてて
なんだか不思議な感じでした。
赤鬼さんから青鬼さんになったのですね。
  1. 2010/02/24(水) 00:13:09 |
  2. URL |
  3. ウロ #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

>かにうまさん

見ただけで「悪党」だって解るドレモラのデザインは秀逸だと思います。
ディードラ鎧を着る為に生まれてきた様な顔というか。

>高確率で自分の身に~
目が覚めた時に美人に囲まれるのは間違いなく何かの前触れですよね(笑)


>ウロさん

今回のシリーズでは私が作ったキャラ、MODで追加されたキャラ、配布セーブデータで
顔を変更したキャラの3種類が主に登場します。
使用MODについては例のごとくまた書いていきますが、
誰がどれなのかを予想してみるのもまた一興かと。

カステットについては何がどうなってああなっちゃいました(何)
これについてはまた追々明らかに。。。
  1. 2010/02/24(水) 20:25:33 |
  2. URL |
  3. 天気輪 #-
  4. [ 編集 ]

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Author:天気輪
天気輪(てん・きりん)

PS3版をプレイ後、
PC新調を機に2009年6月から
TES4 oblivionを開始。

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