TES4-輝輪酸紀行

PCゲーム「oblivion」のRP小説とMOD解説感想などなど。

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【プレイ日記100】 沈む暁に明ける夜 【Paradise #17】

「…やりおったな…英雄…」

しぼり出す様な声で、キャモランがつぶやく。




100-01


最後の一撃。
テンペストブリンガーは間違いなくキャモランの胸を刺し貫いていた。


「所詮は我も人の身。世界を破壊しようなどと考えれば神の意志に打ち滅ぼされるか」









100-02

「俺は神じゃない」

「同じ事よ。これはナインとディードラの代理戦争も同じ。セプティムとキャモランによる、な」

「…キャラモン。あんたの嫌いなセプティムの最後の息子はこう言った。
『人間はディードラを倒せる』と」

「・・・なんと」

「俺は神じゃない。アンタを倒したのは、ただの人間だ」

「あくまで自分達の手で掴んだ勝利と言うか…それもよかろう。だが―――」



なんと言いたかったのだろうか。
それが、ミシックドーン総帥、マンカー・キャモランの最期の言葉となった。














***
















100-03

冷たくなったキャモランの身体から、王者のアミュレットを剥ぎ取る。


「こんなモンの為に、えらい苦労したな…」






100-04

俺が感慨に耽っていると、突然、神殿全体が揺れだした。


「何だ?」

「恐らくキャモランが死んだ事で、『楽園』が崩壊を始めているのではないかと」

「帰れるのか・・・」



長かった。
思えば俺がこのアミュレットを拾った時に、全ては始まったのだった。

…そして、その旅ももうすぐ終わろうとしている。


「安心するのはまだ早いぞ、英雄」


ローブの埃を払いながら、エルダミルが声をかけてきた。


「元の世界に戻ったら一刻も早く皇帝にそのアミュレットを渡し、帝国へ走れ。
ドラゴンファイアの儀式を終えるまではまだ気の抜けない状況だ。
タムリエルとオブリビオンは未だ繋がれたままなのだからな」

「そうだな。アンタとの約束も果たさなきゃいけない」

「うん?」

「世界を変えてみせるんだろ、自称天才。
アンタなら、マーティンも快く迎えてくれると思うぜ。
色々言う奴はいるだろうが、俺も上手い事口添えしてやるからさ―――」

「・・・」

「…エルダミル?」

「すまない。私は、行けないのだ」















100-05

その時俺は、エルダミルが何を言ってるのか解らなかった。















100-06

「『楽園』の全ては師、マンカー・キャモランの魔力によって出来ていた。
それはこの世界も、草木も…不死者として転生した我々の命もだ。
師が死んだ今、私の命も『楽園』と共にオブリビオンの虚空へ消えていく運命」

「おま…お前、最初からそれを分かってて―――!」

「もし君が来なかったとしても、最初から私は師と刺し違えるつもりだった。
だが実際に君の助けがなかったら私はここまで辿り着けなかっただろう。
感謝している、英雄」

「そんな…そんな感謝の仕方があるかよっ!
約束したろうが!最後まで俺に付き合うんだろうがっ!」



しばらく俺は思いつく限りの言葉でエルダミルを罵ってみたが、
エルダミルはその罵詈雑言を目をつぶってただ静かに聞いていた。


「これは、『仕方のない』事なんだ、マジェラ」

「っ…」



突然エルダミルがそんな事を言った。
ひどく優しい声だった。


「だが―――死に向かうだけだった私の命に、君は誇りをくれた」

「誇り?」

「贖罪の気持ちが私の胸を締め付けていた。
そして、ただ無為に時間を過ごすだけ、自ら命を絶つ事も出来ぬ堕した余生を過ごすなら、
師を殺して私も死のうと」






95-16

「だが…君は過去の事は過去の事として背負い、前を向いて生きろと言った。
どの道逝くのが私の運命だったが―――お陰で私は今満ち足りている。
ただの罪滅ぼしではなく、私は私の生命の限りにおいて出来る全ての事を果たして
逝く事ができると」









100-07

「…私はこの誤った人生の最後に最高の友に出会えた。
ありがとう――――マジェラ」

「エルダミル―――」



…言葉も出ない。
とにかく、俺はエルダミルに近付こうとして手を伸ばした。















100-08

その瞬間、世界はまばゆい光に包まれた。


「エルダミル―――!!」


世界が歪む。
キャモランの、ミシックドーンが作り上げた『楽園』は完全に崩壊しようとしていた。
俺は光の渦の中に消えていくエルダミルを必死で捕まえようと走った。

あと数歩で届くのに、足が床を踏む感覚が消えていく。
前に進むことが出来ない。


「エルダミルッ!!」

















100-09

「行け、友よ。
私の理想は君が持って行ってくれ。
我らの愛する、シロディールへ――――・・・」
















***
















100-10

「よ・・・友よ」



懐かしい声がして、俺は目を覚ました。
人のざわめきが聞こえる。
ここは…?




「友よ、大丈夫か?」

「エルダ――ミル?」







100-11

…目を開けると、そこにいたのはマーティンだった。


「良かった。帰ってくるなり正気を失った様に突っ立っていたから
楽園で魂を奪われたのかと思ったよ」

「ここは…帰ってきたのか?」

「勿論だ。ここに帰ってきたという事は…キャラモンを倒したのだね」



呆けた頭で、周囲を見回す。
俺の斜め後ろには、いつも通りエキドナがいた。

だが…もう1人が、足りない。


「マーティン…ここにもう1人、戻ってこなかったか?」

「?…もう1人も何も、ここから楽園へ向かったのは君達だけじゃないか」

「そうか…」

「…何かあったのかい?」

「敵の本拠地でありえない話だけどよ…ともだちが、出来た」

「・・・」

「…それだけさ。アミュレットは取り戻した。キャモランも死んだ。
あとは何もかも終わらせるだけだ」




そう言って、俺は少し強がってみせたが、マーティンはしばらくそんな俺の顔を眺めていた。
それから、「私も会いたかったな」とだけ言って、少しだけ優しく、俺の肩を叩いた。















100-12














注釈



●エルダミルの悲劇

強力な魔法を使ってくる対キャモラン戦で最後までエルダミルを生き残らせる事が出来た方は
あまりいないんじゃないかと思います。
むしろキャモラン戦までもたなかった方もいるんじゃないかと。




↓必死で生存させようとした頭の悪い例。CSでチート指輪作って持たせました。
100-13

何とかエルダミルをシロディールに連れて帰ってあげようと頑張ったのですが、
今回のプレイで非情な事実が明らかになりました…。

メインクエをクリアされた方ならご存知の通り、マンカー・キャモランの2人の子供、ルーマとレイヴンは
倒しても何度でも復活しますが、キャモランを倒すと一緒に死にます。

…が、実はこの時エルダミルも一緒に死んでしまうのです。


キャモランを倒した後、チート状態のエルダミルが死んでいたのでおかしいなーと思い、
バトル前のデータをロードしてキャモランをコンソールでKillしてみたらこの事実が判明しました…


エルダミル生存後の展開を考えるのが面倒だったのか、あるいは容量の削減か。
ミシックドーンで味方になってくれる唯一のキャラなのに、扱いがあんまりだよベゼスタ…
という訳でこんな結末になりました。合掌。




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テーマ:Oblivion - ジャンル:ゲーム

  1. 2009/10/16(金) 19:48:27|
  2. RP小説-メインクエ篇
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

おお、ついに100回、そしてメインクエスト1-2を争う最大の山場が終わりましたね
今思うとこのブログに来たのはLivetubeでオブリ配信をしてたからなんですが
Livetubeで配信していると放送タグに付けたワード(たとえばオブリビオン)をグーグルエンジンがランダムで表示するんですよ
そこで輝輪酸紀行の名前があってポチっとクリックして、ここに迷い込んだワケです
その当時はまだ10話も無かった頃でカウンターも100行ってなかった出来立てブログでした

これからもメインクエストが終わった後の展開を楽しみにしています、まだまだやれるクエストはありますからね
  1. 2009/10/18(日) 10:40:44 |
  2. URL |
  3. 名無しさん #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

>名無しさん

こんばんわ。
遂に動画配信者の方からもコメントがw
大分前から見て頂いてたみたいですね。ありがとうございます!

動画サイトといえばニコ動とYoutubeくらいしか
知らなかったのですが、今はLivetubeなんていうのもあるんですね。

最初は字幕実況動画の企画も考えてたんですが、ウチの環境だと
スペックとかスキルとかおつむとか色々足りなかったので結局今のスタイルに落ち着きましたが、
文章で構成するのに慣れてしまっているのでこれで良かったかなぁと最近…

でも動いてるのも華があっていいですよね。
差し支えなければ拝見させて頂きたいので、
もし良ければ次回の更新時にでもお名前頂けると嬉しいです。

メインクエの後は…今のところ未定ですが、
これからもご愛読いただければ幸いですm(_ _)m

  1. 2009/10/18(日) 20:24:24 |
  2. URL |
  3. 天気輪 #-
  4. [ 編集 ]

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Author:天気輪
天気輪(てん・きりん)

PS3版をプレイ後、
PC新調を機に2009年6月から
TES4 oblivionを開始。

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