TES4-輝輪酸紀行

PCゲーム「oblivion」のRP小説とMOD解説感想などなど。

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【プレイ日記87】 宿敵、再び 【Paradise #4】


87-01

「待ちかねていたぞ。外なる世界の者にして定命なる者どもの英雄」


それは、圧倒的な威圧感を以ってそこに存在していた。

剣気やオーラといったチャチな物ではない。

見ただけで恐怖を覚える何かが。
危機感を覚えて斬りかかってしまいそうな何かが、その威容にはあった。







87-02

硬く組まれた腕は自らの力を抑え込んでいる様にも見える。
大地を踏みしめる足は決して倒れる事のない強さを感じる。

ドレモラの闘将。

―――俺がシロディールに渡ってから完膚なきまでの敗北を喫した初めての猛者だった。





87-03

「…俺は出来れば会いたくなかったけどな。悪いが取り込み中でよ」

「言うた筈よ。『楽園』にて貴様を待つと。ここに降りし時より我と再び会いまみえるは必然と
貴様も感じていた筈。」

「随分愛されたもんだ…」

「もとよりこれは我が使命。キャモラン如き俗物の先鋒と成り果てるのは癪だが、
貴様がこの道を行こうというなら、我はお前を倒す栄誉にあずかるとしよう」




腕を組んだ姿勢で身じろき一つせず、ドレモラは言った。





87-04

「・・・エキドナ、下がっていろ」

「1人で戦うつもりですか」

「奴はそれを望んでいる。俺もだ」

「しかし―――」



何か言おうとするエキドナを無視して、俺は彼女に『北風』を放り投げた。


「預かっててくれ。そいつはまだ使うからな」

「…まさか、アレを?」

「キャモランまで取っておけって?…無理だ。解るだろ」



この剣士が余力を残して戦える相手では無い事を。
否、全力を賭して戦わなければいけない相手である事を。






87-05

少しでも身体を軽くする為に、マントを脱ぎ捨てると、
背中に刺していた大業物が露になった。

その鞘の拵えは間違うことなきアカヴィリ様式。
刀身に沿って湾曲したその作りは、鞘が納めている物がブレイドの象徴であるカタナである事を
示していた。

だが、それは通常のアカヴィリ=カタナとは趣が違っていた。

通常、このサイズの物はダイ・カタナ(大太刀)と呼ばれ、その長大さ故に抜き打ちが不便な事から
抜き身のまま背負うのが普通であったが、この大太刀はしっかりと鞘に収められていた。
刃を保護する為ではなく、まるで抜き身が晒されるのを防いでいるかの様に。














***

















87-06

「…『神風』?」

「うむ。ブレイドに代々伝わる宝刀のひとつじゃ。世が世なら国宝ものじゃぞ」

「いいのか?そんな大事なモン」

「なんだ、両手剣が必要だと言ったのはお主じゃろうが」

「いや、普通のダイ=カタナでいいんだぜ?」

「部下を1人戦地へ送り込むというのに、何のはなむけも出来ないのではな」


頬の皺を揺らしながら、ジョフリーは自嘲気味に笑った。

「…名の示す通り『神風』は威力だけならば『北風』をも上回るブレイドの神器のひとつじゃ。
だがその魔力の膨大さ故、使い手の消耗も激しい。使用に耐えうるのは1戦闘きりと思え」

「…最後の手段って訳か」

「抜かぬから宝刀という」



いつもの説教くさい調子で、ジョフリーは言った。


「だが、決戦の時である今、『北風』を使いこなしたお主に与えぬのは
宝の持ち腐れだと先代もお嘆きになるだろう。
いかな名刀であっても所詮剣士にとってはただの牙、腕の延長に過ぎん。
ワシも出来ればこれを使わずに終わればと思っている。使い所を見誤るでないぞ」















***
















「だけど、今は抜くしかないぜ、爺さん」

俺はカタナのグリップを掴み、その封印を解き放った。






87-07

鞘を払った瞬間、手にビリッと痛みが走った。
刃を解き放たれた神風が、その荒ぶる力を撒き散らす。


「くっ…!」


持ち主すら痛みを伴う力の奔流。迸(ほとばし)る電撃に一瞬気が遠くなった。





『いかな名刀であっても所詮剣士にとってはただの牙、腕の延長に過ぎん』


ジョフリーの言葉を思い出す。
そう、いつも通りにやればいい―――

俺はバラバラになりかけた意識を何とか掻き集め、心を落ち着けた。

背筋を伸ばし、構えは正眼。
ブレイドの剣術の基本姿勢だ。





87-08

するとその辺にただ撒き散らしていただけだった魔力がスッと収束し、
『神風』の刀身を纏う雷気となった。


「ほう、なかなかの業物の様だな」


対するドレモラも、腰から剣を解き放った。
鞘から引き抜いた瞬間に、刀身に赤い炎が迸(ほとばし)る。

それはオブリビオンの塔の中で燃え盛る、シジルストーンの火柱にも似ていた。





87-09

「貴様の流儀に合わせるつもりであったが…気の合わぬことよな」


見れば、ドレモラの持つ炎の剣は形こそあのドレモラ独自の形状の赤い剣だったが、
以前使っていた両手剣とは異なり、片手用のロングソードの様だった。


「…わざわざ武器まで合わせようとしていたのか」

「同じ得物ならば、敗れても言い訳無く安らかに逝くことも出来よう」

「抜かせッ!」






87-10

先手必勝。
気合と共に振り下ろした一撃をドレモラは弾こうとするが、そのまま根性で押し切る。
たまらずドレモラは剣に両手を沿え、その勢いを削いだ。


「この剣圧…そのカタナのせいばかりでは無いかッ!?」

「この前とは状況が違うってんだよッ!」



ひとつは体力的な問題。
あの時の戦いでは、シジルタワーの最上階に辿り着くまでに数多くのデイドラと切り結んだ事で
俺は相当疲弊していた。
傷自体はエキドナの魔法で治療出来たものの、アイツの魔法ではスタミナまでは補給できないし
連戦ですり減らした集中力はどうしようもない。

二つ目は純粋に、このドレモラの剣士との腕力の差。
元々馬鹿力を誇るドレモラ達との戦いの中で、俺も負けず劣らずの脳筋になっていたが、
コイツの腕力はそれすらも凌駕していた。

その力の差を埋める為に、俺はジョフリーに両手で扱える大太刀を用意してもらったのだ。
そして『神風』の威力が更に相乗効果を生んでいた。

「だがッ!!」




87-11

ドレモラはそれでも俺の連撃を抜け、強烈なカウンターを当ててきた。
ドレモラの剣の炎気と『神風』の雷気が激しくぶつかり合い、周囲に魔力が飛び散る。
その相変わらずの剣の重さに歯を食いしばりながらも、俺は何とか踏みとどまった。


「舐めるなッ!」





87-12

鍔競りあった刃を滑らせて、俺は奴の胴を薙いだ。
が、寸での所でドレモラは信じられない身軽さで跳躍し、その一撃をかわした。





87-13

「フフフ…ハハハ!これだけの時間でよくもここまで己を伸ばした!生かしておいて正解だったわ!」

「伊達に世界の命運は背負ってないからなッ!」

「それでこそ我らが宿敵よ、定命なる者どもの英雄よ。
たかが人間の魔術師に使われて退屈な門番などしてみた甲斐があったという者よ」

「キャモランが嫌いなのは一緒みたいだな。何なら道を開けてくれてもいいんだぜ?」

「ふむ…ならばこういうのはどうだ」



と、突然ドレモラは構えを解いて、俺に言った。


「…キャモランも所詮脆弱な定命なる者とはいえ、
奴が主との契約の下に我を使っている以上、ここをタダで通す訳にはいくまい。
だが、貴様が我らに仕えるならば別の道もあろう」

「なに?」

「貴様はかのクヴァッチで我が一族の顔に泥を塗った。
だが…貴様を我が眷属に迎える事が出来れば我が一族の名誉も戻ってこよう」

「俺を勧誘しようっていうのか?」

「ドレモラは力ある者を差別しない。例え虚しく命を燃やす定命ある者であろうと。
ましてや貴様は我らと同じタムリエルの外なる世界の住人。
貴様ならば、我が軍団の一角として尊敬を得る事も出来よう」

「本気で言っているのか?」

「貴様が望むならば。そして貴様にキャラモンに至る道へと導いてやってもいい」

「さっきと言ってる事が違うぜ」

「言った筈だ。ドレモラは力ある者を差別しない。我が眷属がこの先へ行く事に何の問題があろう」



87-14













注釈




●ドレモラの門番

実際のゲーム本編ではここで初登場。
ゲーム中でプレイヤーがドレモラと直接会話する機会は恐らくここが最初で最後かと…。

ドレモラという種族の知る事が出来る数少ないキャラの1人であり、あまりにも短い出番が
惜しかったのでブルーマ防衛戦編にて前倒しでの登場となりました。


●神風

よそ様のMODから流用した自作装備。
最終決戦用のカタナの候補は幾つかあったのですが、
やはりブレイド鎧に似合うのはアカヴィリ刀だろうという事でこのデザインに落ち着きました。
北風より強いから神風です。我ながら何のひねりもねえorz

抜刀時のエフェクトはタダの画像加工です。驚いた片はスイマセン;



今回使用MOD

●Snow Dragon Temple ver1.1

クラウドルーラー寺院の北にアジア風のお寺を追加します。

87-15

中に入るには鍵が必要です。周囲をくまなく探してみて下さい。
めんどくさいという方が文字反転でヒント↓

屋根の上にいる立派なヤツを調べてみましょう

堂内にはかなり強力なモンスターがいるので注意して下さい。
倒した後は自宅として利用できます。

離れにはHaohmaruという名前の武器屋のおじさんが住んでおり、
日本刀やニンジャ装束など様々な和風の武具を取り扱っています。

今回登場した『神風』はこちらの鞘つきの両手刀からmeshだけ拝借しました。
本来は飾りの無い一色の質素な鞘なのですが、こちらの両手刀、アカヴィリ=カタナと
テクスチャの配置がまったく一緒だったため、meshのテクスチャをVanillaのアカヴィリ刀の
ものに指定するだけで鞘つきのアカヴィリ・ダイ=カタナの完成となりました(゚ワ゚)
nifskopeでファイルを覗いてて偶然発見したんですが…


MODの建物自体も非常にクオリティが高いので和風贔屓の方にはオススメです。

本来はブルーマ防衛戦の直前に、ここで酒宴を開くというプロットがあった為導入してました。
それなり広い建物ではあるのですが、実際に中に入ってみたところ連合軍全員を詰めるのは
無理だと気付いてボツに・・・ロケーションの下見は大事ですね;

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テーマ:Oblivion - ジャンル:ゲーム

  1. 2009/09/20(日) 20:15:27|
  2. RP小説-メインクエ篇
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

以前の回を見たときも思いましたが、ドレモラさんを凄くカッコいいと思えたのは初めてかもしれません(*'-')
クヴァッチのゲート内でメニエン氏のそばにいたドレモラさんも話しかけてきますね。あれは会話と言っていいのかわかりませんが。
  1. 2009/09/24(木) 23:47:30 |
  2. URL |
  3. Dorothy #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

>Dorothyさん

クヴァッチのドレモラは問答無用でしたけど、ドレモラという種族を端的に表すのに
非常に解りやすいキャラでしたね…。
連中とは分かり合えそうにもないっていう意味で。

ヴィジュアル的にはこれぞ悪党っていう感じでカッコいいんですが
彼らと話す機会がそれと楽園のココくらいしかないのが残念です。

和ゲーならライバルキャラが1人くらいいそうなもんですが、その辺はお国柄による
感覚の違いでしょうかね。


  1. 2009/09/25(金) 18:55:12 |
  2. URL |
  3. 天気輪 #-
  4. [ 編集 ]

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Author:天気輪
天気輪(てん・きりん)

PS3版をプレイ後、
PC新調を機に2009年6月から
TES4 oblivionを開始。

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