TES4-輝輪酸紀行

PCゲーム「oblivion」のRP小説とMOD解説感想などなど。

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【プレイ日記83】 そして選びし者達 【Defense of Bruma #14】

泥沼から浮かびあがってくる様な気だるさに、ゆっくりと意識が覚醒した。

全身が重たい。身体を少しよじると鈍い痛みで手足が引きつった。


「おはようございます」


頭の上から聞きなれた声がした。


「…あぁ」




あれからどれ程気を失っていたのだろう。


「…どれくらいだ?」

「私が介抱してから、10分くらいでしょうか」

「そうか」




83-01

酔っていたからだろうか。
昼間のドレモラの剣士より手酷くやられた気がする。


「殿下は強いです」

「あ?」

「お酒のせいにするのはどうかと」

「だから人の心読むんじゃねえよ」

「顔に書いてあります」

「うるせ」

「やれやれ、どうやら平気なようじゃの」





83-02

「まったく…どうやら腹を切らねばならんのはお前のようじゃの」

「何の話だ?」

「何の話だ、じゃないでしょ。殿下に手を上げるなんて何を考えてるのだ貴公はッ!」



身体を起こすとジョフリー老と、なぜかバードとブラヴィルの女騎士
―――確かヴィエラ=レルースと言ったと思う―――までいた。


「考えるも何も、先に手ぇ出したのはマーティンだぜ?」

「そういう問題じゃありません!騎士が皇帝に手をあげるなど言語道断も―――」

「それで?」



バードの言葉を遮る様に、ヴィエラが口を挟んだ。


「次にあんたが殴って、その後手を出したのは誰だい?」

「…俺がもう一度殴って、その後マーティンが殴り返した」

「じゃあ何も問題はないね」

「レルース殿!?どういう理屈ですかッ!!」

「そういう『話』だったって事さ。何も問題はない。そうだろ、マスター・ジョフリー?」

「…まったく、やんちゃも程ほどにな」



俺を嗜めながら、どこか諦めた表情でジョフリーはため息をついた。


「爺さん、マーティンは?」

「夜風に当たってくると言っていた。外におるじゃろう」

「そうか」

「第2ラウンドは自重するんじゃぞ。ワシはもう今日は疲れた」

「言われなくても、もうそんな気はねーよ」



ジョフリーの声を背中にかぶりながら、俺は寺院の門を開いた。





83-03

「…少し甘やかしすぎではないですか?」


その背中が門の外へ消えていくのを確認しながら、バードはジョフリーに言った。


「バード隊長、我らにとってマーティン殿下とは何だ?」

「は?…この災厄を乗り切る為の我々の希望であり、未来の皇帝陛下であらせられると思いますが」

「もし、お主がその立場であったとしたらどうする?」

「身命を賭して宿命を全うします」

「騎士として模範的な回答じゃな。・・・だがあの方は元々ただの人の子じゃった」

「殿下は御身の立場を重圧に感じておられると?」

「良く頑張られておられる。そしてあの方は自分の果たすべき使命とその重さを
良く解っておられる。ワシはその事を思うと叶うならば代わってやりたいと、そう思うのだよ」

「・・・」

「この老いぼれの身でよければな。ボーラスも同じ想いじゃっただろう。
使命の前には我々の命は軽い。生粋の騎士とはそういうものじゃ。
…だが、それでは駄目なのだ。
我々は殿下をお守りする事は出来ても、その苦悩をお救いする事は出来ん」

「要するに、そんなしがらみが関係ない相手が必要だったのね。
互いの立場を無視して皇帝をぶん殴れる様な馬鹿が・・・」



ため息をつきながら、ヴィエラは言った。


「騎士で道化で小姓な訳?一番大変なのはアイツじゃない」

「若いのは義務でそう振舞ってる訳ではないからの」



どこか寂しそうに笑いながら、ジョフリーは言った。





83-022

「何の価値も無視して信じられるのは、若さかの。羨ましい事じゃわい」














***
















83-04

「君はオブリビオンの住人ですらないかもしれない」


背中で俺の気配を察したのか、マーティンはぼそりとそう言った。


「どういう事だ?」

「…君がザルクセスの書を持ち帰ったあの日からずっと引っかかっていたんだ。
ディードラの呪いを受け付けない耐性、我々インペリアルに近い外見、
魔力を帯びた赤い瞳、タムリエルで同じ種族を見たことがなかったという君の言葉を信じるなら、
それらを併せ持つ種族とは一体どこの世界の住人なのか・・・」

「・・・それで、どうだったんだ?」

「居なかったんだ」

「いなかった?」

「ザルクセスの書を解析する傍ら、ディードリックの権威でもあるター=ミーナ女史にも
協力を得てオブリビオンに関する文献を集め調べてみたが、君と同じ特徴を持った
人々の記録はついに見つけられなかった」

「・・・」

「最も、オブリビオンは16の領域に分かれ、未だ人類が到達していない場所も数あるから
鵜呑みには出来ないが・・・」

「確証が持てない、ってのはそういう事か」



そう言えば、あのドレモラの剣士も俺を「どこかの異界の住人」と言っただけで、
オブリビオンのどの領域の種族であるかについては言明しなかった。


俺は何者なのか?
内心、その事実が分かるのかという期待も正直あったのだが―――
結局振り出しに戻ってしまった。


…けれども。




83-05

「…どうでもいいか」

「え?」

「どうでもいい。俺がどこから落っこちて来たのか知らないが…
俺はタムリエルにいて、俺の人生を持っている。
ひょっとしたら俺の本当の主はオブリビオンのどっかのディードラなんとか様で、
今裏切り者扱いされてんのかもしれないけど。
…こんだけ放置プレイされといて、別に義理もないわな」






77-09

「貴様がニルンの世界でどう生きてきたかは知らぬが
―――その半生、決して満ち足りた物だったのではあるまい」



確かに、恨み言はたくさんある。
この世界だってお世辞にもロクなモンじゃない。

一件、平和に見える社会の裏では未だに暴力が横行し、弱い者は簡単に踏みにじられる。
そんな世界で俺が五体満足で大人になれたのは正直奇跡に近い。

ドレモラよりも凶悪な奴だって腐るほどいるし、
誰かを利用しようとする奴も山ほどいる。
ナインはただ沈黙するばかりで世界に何も語りかける事はない。



それでも。













83-06














83-07















マーティンにとって俺が戦力に成り得るなんて事は、最初から二の次でどうでもいい事だった。
むしろそれは俺をブレイドに引き入れる目的ではなく、口実ですらあったのだ。

皇帝である重責。
世界を救うことができるのが自分だけであるという重責。

ただの牧師だった彼にとって急に突きつけられた天命は、どれほど重いものだっただろう。
だが彼は逃げる事なく、果たすべき自分の役割を受け入れる事にした。

だから彼は知っているのだ、「ただ1人」の存在である事の重さを。

だからマーティンは俺に「使命」を押し付ける事は決してしなかった。
ブレイドへの入団も、アーティファクトの回収も、全て、「戦友」としての依頼だった。

「クヴァッチの英雄」である事に何か言及する事もなかった。


或いは、俺を遠ざけようと思った事もあったかもしれない。
バードを偽ることで、俺に「クヴァッチの英雄」ではない時間をくれた様に。
俺をここまで付き合わせるつもりは本当はなかったのかもしれない。


だが、そうしなかったのは―――。




「要するに、マーティンはヘタレなんだな。1人じゃ寂しいんだろ?」

「…自分ではこれでも謙虚だと思っているんだがね」



世界の災厄や皇帝としての使命が重圧としてマーティンを締め付ける中、
どうしても、彼には必要だったのだ。
忠誠や使命感ではなく、共に同じ目線で一喜一憂し、肩を並べて戦うことのできる
―――戦友を。


「・・・友よ」

「なんだ?」

「最初は命が惜しかった。だが今は世界が惜しい。
この美しいシロディールも、何かや誰かの為に戦う多くの勇者達の為にも、
私は守りたい。この世界を」

「…権力はこういう時に使うもんだぜ、マーティン」

「うん?」

「俺は剣で、あんたは王だ。マーティンはただ俺にこう言えばいい
『キャモランを討ち、アミュレットを取り戻せ』とな」

「…それでも、私は君を友と呼ぶよ。冠を戴いてもね。だが今は・・・」









83-08

「友よ。君の力が必要だ。私の剣となって欲しい」

「御意」














注釈




●Human

ImperialでもBretonでもNordでもないヒト種族。
Daedraの王の戯れかAedraの神の画策により召喚、或いは創造されたものと思われる。

(『Moduler Beautiful People 2ch Edition』 Human種族の説明文より)

マジェラがこの世界の住人ではない、という設定はここから引っ張ってきました。
じゃーどこから来たんだよという話はまたいつか語る機会があれば。

初期能力値が全体的にアッパー傾向で平均的なので、どんなプレイスタイルでも
そつなくこなせる上、暗視+生命探知持ちなので、キャラ育成的にはあまり面白味のない
種族かもしれません。その辺はCSと相談ということで…

一番の特徴はエルフ耳じゃないRen種族という事でしょうか。
妙に目の回りが黒いので整形には多少癖があるかもしれません。
あと男性は妙に唇の色が濃いのが曲者か…。















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テーマ:Oblivion - ジャンル:ゲーム

  1. 2009/09/11(金) 19:29:05|
  2. RP小説-メインクエ篇
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天気輪(てん・きりん)

PS3版をプレイ後、
PC新調を機に2009年6月から
TES4 oblivionを開始。

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