TES4-輝輪酸紀行

PCゲーム「oblivion」のRP小説とMOD解説感想などなど。

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【プレイ日記80】 勝利の代償 【Defense of Bruma #11】

「待て!お前にはまだ聞きたい事が―――」

「貴様の主に聞くのだな!待っているぞ、我らの空から堕ちし定命なる者の騎士よ!」



最後にもう一度ドレモラの元に走ろうとした瞬間、足元から炎が噴き出した。


「崩壊に巻き込まれます!マジェラ、早く上へ!」

「クソォッ!」



崩れ行く階段を駆け上がり、エキドナの下へと走る。
刹那、白い光が部屋を埋め尽くし、オブリビオンから地上へ戻る時の独特な感覚が身体を走った。







「…戻った、のか?」

「そうみたいですね」



空が青い…間違いない、元の世界の様だ。

一瞬、地上に戻れなかったのかと錯覚したのは、例の攻城兵器が頭上にあった事だった。

あのドレモラの剣士との戦いで夢中になっていたが、かなりギリギリだったらしい。
地上世界に実体化しているという事は、もう少しでブルーマに砲火を開くところだったのだ。


「マジェラ」

「何だ?」

「気のせいかもしれませんが」

「何だよ」

「この兵器、だんだん傾いてきてないですか?」




80-01


「・・・・逃げろぉおおおおおっ!?」



ズシン、という鈍い音と共に、グレート・ゲートからの魔力の供給を失った攻城兵器は
自重を維持できずに崩壊した。



80-02

「ハァ、ハァ…死ぬかと思った」

「貴公、無事でしたか!」



最初に駆け寄ってきたのはバードだった。


「戦勝おめでとうございます!」

「上手くいったみたいだな」

「最初は貴公らの計画には懐疑的でしたが、お陰でブルーマを守る事が出来ました。
このご恩は忘れませぬ」

「乗っかってくれたお前らのお陰さ。俺達だけじゃどうにもならなかったさ」



差し伸べたバードの手を掴んで起き上がると、あちこちからパチパチと手を叩く音が聞こえた。
生き残った連合軍の兵士たちが歓喜の声を上げていた。

連合軍は勝利したのだ。
―――ひとつの疑惑を残して。














79-02

「貴様はタムリエルの住人ではない。我らがメイルーン・デイゴンのオブリビオンから来た様に――
貴様もまたどこかの異界の住人。界を越える力を持つディードラ神の加護を受けし
我らの同胞ということだよ」















80-03

「・・・」

「貴公、どこか怪我をされてるのか?顔色が悪いですぞ」

「いや、大丈夫だ」

「諸君!我々の大勝利である!勝ち鬨を上げよ!」



マーティンの号令と共に、戦場に連合軍の歓声が響き渡る。






80-04

「デイドラ野郎を追い返したぞ!」

「フラー!…フラーッ!」

「帝国万歳!ブルーマ万歳!」



それぞれ思い思いの声を上げる連合兵を見渡した後、マーティンは右手を上げて歓声を制した。





80-05

「皇帝の冠を戴く前に諸君らを率いる事になり、順序が逆になってしまったが
我が家の紋章の下に良く尽力してくれた。改めて礼を言わせて頂く。ありがとう」



再び連合兵からの拍手が沸き起こる。
中には「皇帝陛下万歳!」なんて叫ぶ気の早い奴もいた。


「最早グレート・ゲートの脅威は去った。
諸君らはこの勝利を国へ持ち帰り、人々に人間の偉大さを伝えて欲しい。
我らは勝ったのだと。人間はデイドラに勝利できるのだと!!」



オオオオッー!!と、再び連合軍から大歓声が沸きあがった。
鳴り止まぬマーティンコールが戦場を埋め尽くす。


「流石は未来の陛下、何という威厳だ・・・!!」

「政治屋としてのカリスマも父譲りって訳か。大したタマだぜ」



マーティンの横でそう言ったのは、シュイディンハルのオーリック隊長だった。





80-06

「…不敬ですぞ、オーリック卿」

「そうだったかい?俺ぁ誉めてるつもりだったんだがね。大した人心術だってな」














79-08

「貴様がミシックドーン共からザルクセスの書を奪取した折、
何の防護手段も持たずにあの書に触れたにも関わらず、何故ディードラの呪いを受けなかったのか?
…ニルンとはいえ彼奴もそこまで馬鹿ではあるまい。
それがどういう意味か気付かぬ筈がないのだよ!」















「・・・」

「オーリック卿!」

「おぉ、ブルーマは寒さだけじゃなくて隊長も厳しいネェ。晩飯は期待してるぜ?」



バードの声でハッと現実に引き戻される。
見ると、オーリックは片手をあげて既にブルーマに向けて歩き始めていた。
その背中にバードはまだ何か言いたそうだったが、憮然とした表情でため息を吐いた。


「…まったくもって不敬な。
シュイディンハルで汚職が蔓延しているという噂は本当の話かもしれませぬな」

「評価は人それぞれさ。憶測であまり悪く言うのものではないと思うがね」







80-07

気付くと、マーティンが歩きながらすぐ傍まで来ていた。


「でっ、殿下ッ!失礼致しましたッ!!」

「硬くならなくていい。前にも言ったが、かしこまられるのは苦手なんだ」

「ハッ!恐れ入ります!」

「…真面目だな君は」



真面目が黄色い服を着た様なバードの態度に、マーティンは苦笑した。


「これで連合軍は解散だが、彼らには休息が必要だ。
悪いが、後の処理はブルーマに任せても構わないだろうか?」

「勿論ですッ!直ちに医者と衛生兵を集めます」

「魔術師ギルドも協力してくれるそうだ。采配は任せたよ」

「ありがたきお言葉!失礼致しますッ!」



言うなり、バードは戦闘後の疲れも感じさせず一目散にブルーマへ駆け出していった。





「…やれやれ。無条件に尊敬されるというのも困り物だな。
ボーラスや君を足した位が彼には丁度いい」

「…なぁ、マーティン」

「どうしたんだ友よ?ここは笑うところだぞ」

「最初から知っていたのか、俺がタムリエルの住人じゃない事を」

「…何の話だね?」



マーティンはきわめてポーカーフェイスでそう言ったが、
俺は、彼の片眉が一瞬だけ吊り上ったのを見逃さなかった。

―――見逃せなかった。


「・・・知ってたんだな」

「誰がそんな事を・・・」

「グレートゲートで戦ったドレモアの闘将が言っていた。
ディードラの加護も無しにザルクセスの影響を受けないのはオブリビオンの住人だけだって」

「・・・そうか。確証はなかった。だが―――」

「知ってたんだな!!」







80-08

「何故あの時話さなかった!俺達は友達だと言ったろう!」

「確証が無かったんだ!君もショックを受けるだろうと思って――」

「知ってて俺を利用したのか!ブレードに入れて!ゲートを閉じさせる為に!」

「友よ…」

「やめなさい坊や!」






80-09

「…ター=ミーナ女史?」

「引っ込んでてくれミーナ。俺とマーティンの話だ」

「そうじゃないのよ!アンタらが喧嘩してる場合じゃ!」



肩で息をしながらそう言うター=ミーナの顔はいつになく必死だった。
何か、嫌な予感が背中を駆け巡った。


「…どうしたんだ、ター=ミーナ」

「ボーちゃんが…ボーちゃんが!!」















***
















80-10

「おい…嘘だろ?」

「…すまぬ、ワシがついていながら」

「マスター・ジョフリーの責任じゃないわ。背後を取られた私を庇って…」

「一瞬じゃった。盾を捨てなければ間に合わない距離じゃった。
そんな判断ばかり上手くなりよって…」



嘘だ。

ボーラスが、死んだ?

口の減らないあの男が?


「おい、起きろよボーラス。なぁおい」


返事をしない。

口の減らない、あの男が。















「よぉ!クヴァッチの英雄様のお帰りだ!」

「お前も素直じゃないねぇ…将来に悩める若者への純粋なアドバイスさ。
最も、殿下に仕える剣(ブレイド)は1本でも多い方がいい、とは思ってるけどな」

「ハッハッハ!まぁいいじゃないか、それだけお前の活躍はシロディールの民の
希望の光になってるって事だ」

「ウホッ、馬子にも衣装とは言ったもんだ」

「あんまりグランドマスターをいじめるなよ、ルーキー。血管が切れちまうぜ」

「…俺はな、嬉しいんだルーキー。
マーティン殿下ならウリエル陛下の後を立派に継いでくれるだろう。
陛下も草葉の陰で喜んでおられるに違いない…」

「お前を酔い潰さなきゃいけねんだ。必ず帰ってこいよ!」






80-11

「男が誰かに何かを命を賭して捧げたいと思ったなら、お前はもう騎士だ。俺はそう思ってる。
剣でも魔法でも何でもいい。だがそれはお前にしか決めれない事だ。
お前がどうするかは、お前が決めろ」














80-12

嘘だ。

お前の口がこんなに静かな筈がない。
お前の手がこんなに冷たい筈がない。






80-13

「…おいボーラス、起きろよボーラス。帰るぞ。また飲むんだろ?昨日みたいにさ」






80-14

「俺を酔い潰すんだろ?なぁ・・・約束したろ?
ボーラス!起きろよボーラスッ!!」















身体を揺さぶる。声をかける。
ジョフリーが声をかけるまで、俺は何度もボーラスの名前を叫び続けた。

だって止まらないのだ。多分、ボーラスが起きないと。
また俺にくだらない冗談を言ってくれないと。

この頬を伝う鬱陶しいものが、止まらないのだ。




俺はこの日、シロディールに来てはじめて、泣いた。















80-15














注釈



●この兵器、だんだん傾いてきてないですか?

グレート・ゲート脱出後、いきなり攻城兵器の真下にワープします。
落ちてきても押し潰される事はないですがかなりビビります。


●防衛戦の死傷者

ゲート内を進んでる時も連合軍は戦い続けているため、戻って来た時に誰か死んでいる場合が
あります。
今回はまだレベルが低かった為、あまり死にませんでした。

戦死者はブルーマ兵が2名、そして…


●ボーラス

※このブログ内での設定。

ブレイド隊員。先帝ウリエルの側で仕え、ボディーガードを務めていたが、
先のミシックドーンの帝都襲撃の逃走中にウリエルを守りきれず、彼を殺されてしまう。

その後一旦身を隠し、ミシックドーンの手がかりを探る為に帝都に潜伏していたが、
その操作方法は極めて危ういやり方で、ウリエルの死に責任を感じていたのか
死地を求めている様なフシさえあったが、合流したマジェラに叱責され、
以後はマーティンの護衛として意欲を取り戻す。

皇帝のボディーガードを務めていただけあり、剣の腕前はブレイド内でも屈指の実力者であり
騎士にしては陽気でややくだけた性格から、ブレイドの若い団員達にも信頼されており、
彼らの兄貴分となっている。

マジェラに対して「騎士の有り方」をはじめて直接説いた人物でもあり、彼の事を「ルーキー」と
呼びからかう事が多いが、実際は非常に面倒見が良く、低い身分からブレイドに成り上がった
ボーラスは似たような境遇のマジェラにとって良き理解者であった。

3rd Era.宵星月(12月)16日、ブルーマ防衛戦に参加。

グレート・ゲートから侵攻してくるデイドラの軍勢を足止めする為、
マーティンと共に最前列で活躍するも、援軍にきた魔術師ギルドの団員をかばい、
致命傷を負い、死亡。即死であった。

マーティンの戴冠を見る事なく志半ばで逝くも、その死に顔は安らかなものであったという。


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テーマ:Oblivion - ジャンル:ゲーム

  1. 2009/09/07(月) 17:55:56|
  2. RP小説-メインクエ篇
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

ボーラス・・・。今の世界では会うことは無いだろうけど、別の世界でお世話になったな・・・。
ゲートを閉じて外に出たときに横たわっている騎士達をみるとウルッとします;;
ではではノシ
  1. 2009/09/08(火) 22:57:19 |
  2. URL |
  3. 件 #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

高Lv時のボーラスの死亡率は異常。
帝国兵はあんなにカタいというのにブレイドやガート達は紙防御すぎますよね…。
ここで彼と別れた方も多いのではないでしょうか。

  1. 2009/09/09(水) 19:50:10 |
  2. URL |
  3. 天気輪 #-
  4. [ 編集 ]

私の初プレイ時は、ギルドクエスト→タウンクエスト→ディードラクエスト
→メインクエストの順でやったため、レベルがかなり高く、結果として
グレート・ゲートから帰ったらマーティン+兵士一人だけが
迎えてくれました。拍手一人て・・・

ボーラスやジョフリのためにアルカンナの花を取りに行ったのも
今は良い思い出です。
  1. 2010/06/10(木) 00:05:58 |
  2. URL |
  3. 一読者 #2NKnmN5w
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

私も初プレイ時(PS3版)ではほぼ同じ進行で生き残らせるのに苦労しました;

苦肉の策として、盗賊ギルドで上がりに上がった隠密スキルと
増殖バグを利用して

・難易度最低
・ディードラ装備に属性盾をエンチャントしてマーティン以外の全員にスリ渡し

というチートをかまして何とか全員生存に成功しました。

が、ゲートから出た途端10数人のドレモラコスプレ集団に拍手で出迎えられるという
シュールな光景が(笑)


>アルカンナの花
素敵なロールプレイだと思います!
ブルーマの市民も戦没者の追悼の為に今もゲート跡に花を供えているかもしれませんね。


  1. 2010/06/10(木) 20:56:54 |
  2. URL |
  3. 天気輪 #-
  4. [ 編集 ]

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Author:天気輪
天気輪(てん・きりん)

PS3版をプレイ後、
PC新調を機に2009年6月から
TES4 oblivionを開始。

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